『日々の映像』

2006年11月09日(木) 損保不払い 大手6社で4365件

 損保は一体どうなっているのだろう。損保業界は9月に自動車保険などを巡る損害保険でも26社で31万件、総額186億円の不払いが発覚している。契約者軽視とずさんな支払い体制が改めて浮き上がり、悪質な損保会社は経営そのものに大きな打撃を受ける雲行きである。

 この自動車の不払いに続いて医療保険など「第3分野」と呼ばれる保険商品の保険金不払いに関し、金融庁の報告命令に基づく調査結果を発表した。01年7月〜今年6月の5年間で、第3分野での不払いは6社で4365件、12億2100万円にのぼっているという。信用の崩壊ここに極まると言わねばならない。

 金融庁に寄せられる金融機関に対する苦情件数は7〜9月で約1万3475件と、昨年の同時期と比べると約2倍に膨らんでいる。とりわけ不払い問題が発覚した損害保険や、厳しい取り立てが一部で表面化した貸金業者などに対する苦情が急増しているのだ。護送船団時代の体質が強く残っている損保は、県民共済・新たに台頭する勢力に押されて厳しいか経営環境になってきている。根本的な信用が崩壊すれば、企業の存続すら危ぶまれるのが自由競争社会の掟である。


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石田ふたみ