『日々の映像』

2006年05月21日(日) 地域の第4の力

 zensanこと銭本 三千年さんの「古希残照人生、日々是好日」の21日のテーマは「親孝行するか」であった。2部に分かれているので前半を「地域の第4の力」を題して日々の映像に掲載させていただくことにしました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小学生の不審死続発で、地域社会における教育力の低下が再び真剣に論議されています。中央教育審議会は、かねてより、それを強めるために「第四の領域」を設定して、強力にそれを推進すべきだ、との提言をし、全国都道府県教委も、その提言に沿って社会教育行政を進める方針を建て対策しているようです。

★ 「第四の領域」という考え方は、これまでの、学校、家庭、(地縁)社会という教育枠組みだけでなく、例えば、青少年グループ、団体が行っている、スポーツやキャンプ、ボランティアといった目的指向的な活動を組織化して新たな教育セクターを育成しよう、というものです。

★ 各都道府県教委レベルで、具体的に例示されているのは、(1) 子どもたちが日常生活圏を離れて、青年の家、少年自然の家などの青少年教育施設を活用し、豊かな自然に触れながらいろんな体験活動を行う。(2) 民間教育事業者が提供する広範な体験学習プログラムを積極的に利用するよう奨励策をとる。などが目立ちます。

★ 教育行政としては、こうした目的指向的な様々な団体・サークル活動の育成や、子どもたちが日常生活圏を離れて広域的な活動の場を整備し、何時でも容易に利用できるようにする。そのために効果的な情報提供や民間教育事業者との連携を密にして「第4の(教育)領域」を育成し、地域の教育力を高める、といいます。

★ 中央教育審議会と言えば、日本の代表的な教育学者や有識者が集まっているはずなのに、これは???
一見して大きな矛盾を感じます。教育力低下が問題にされている”地域社会”は、子どもたちが住んでいる場所なのです。それを強める発想は全く無くて、その生活の場から遠く離れたところで《子どもたちが日常生活圏を離れて、広域的な活動》を設計・準備するといいます。

★ こんなことをすると、子どもたちが住んでいる向こう三軒両隣すら、結びつきが希薄になるのは目に見えています。隣近所は、子どもたちが周辺で遊んでいると、「ここで遊んではいけないよ。”第四の領域”が準備されてあるのだから、そこへ行って、したいことをしなさい」と、追いやってしまいます。

★ 子どもの生活の場で、地域の連帯感を強め、そのことによって住民の力を結集し、教育力を強めるのが本来、あるべき姿でしょう。良識ある人々がこのような提案をなさるとは!・・・・ちょっと失望を禁じ得ません。ひょっとしたら、委員の皆さんは並び大名。文部科学省の役人たちが作文した管理教育をそのまま鵜呑みしたのかも知れませんね。それなら辻褄が合います。このような発想は役人しか出来ません。

★ 地域の教育力とは、何か? 私は、自分自身が地域の皆さんからいただいた、得難い体験をご披露したいとおもいます。私たちの子どもの頃は、いろんな生活の場で、このような地域の指導者がいました。何でも行政・・・・一体、私たちは、何時から、自分たちの子育てを行政に依存するようになったのでしょう。役人任せにすると、必ず、このような管理教育になります。そこに気づかねば・・・と思います。

★ が、また、批判されそうですね。「時代が違う」と。それを承知で、昭和ヒトケタは、自分の体験を語っておきたいと思います。若い父親、母親に・・・そして教育学者や教育行政の専門家に、一言、申し上げたいです。これが、今、必要なのは、これに代わるものを、《子どもが住んでいるその生活の場》で創り出さねばならないのではないでしょうか? と。
  

 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ