『日々の映像』

2005年07月11日(月) ロンドン同時爆破テロ(2)

 おびただしい報道があるので、何をどうまとめて置けば良いのか分からない。テロ集団の声明は「軍団の聖戦士が異教徒の首都、英国の首都で次々に攻撃を実行した。死傷者が出たことを神に感謝する」とテロを誇示している。最大の問題点は異教徒を敵と捕らえることであろう。声明の続きは「イスラム教徒の地に平安が訪れるまで我々は沈黙しない」と攻撃続行を宣言していることだ。「ぬぐい去れない恐怖に、世界有数の諜(ちょう)報網を誇るはずの英国が動揺している」(スポニチから)という報道もおおげさでないようだ。イスラム系とみられる犯行グループやその予備軍の情報・実態がつかみきれていないからだ。 
 ロンドンの地下鉄・バスを標的とした同時爆破テロ事件で、ロンドン警視庁は9日、当初は約26分近くの時間差があるとされた3件の地下鉄爆破の発生時刻について、7日午前8時50分の最初の爆破に続き、残り2件も50秒以内に起きたことを明らかにした。ロンドン警視庁は死者50人以上、負傷者700人以上にのぼるとみられると発表。「地下鉄にまだ複数の遺体が残っている」なにしろ爆発現場のトンネル崩落の危険があるので救助隊も爆破車両に近付けないのだ。どの程度の数の遺体が残っているかも明らかになっていないので最終的な死者の判明にはまだ時間がかかるようだ。
 ブレア英首相は9日、英BBCラジオとの会見で、「この種のテロは、治安対策だけでは阻止できない」と苦しい会見を行っている。エリザベス女王は8日、負傷者が収容されているロンドン市内の病院を訪れ、「罪のない一般市民を狙った残忍な犯行によって私たちの暮らしが変わることはない」と語り、テロに屈しないよう国民に呼びかけている。異教徒を敵と捕らえるイスラム過激派の存在がある限り、テロとの戦いは今世紀終わることなく続くと思われる。
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癒しの森701                               2005年7月11日  

           吉永小百合さんの原爆詩朗読

 今日は名刺「人間性向上アドバイザー・癒し研究家」との肩書きを持っているM氏と懇談する。同氏は長く福祉関係の仕事に携わってきて数ヶ月前に現役を退いている。M氏は「癒し研究家」私は「癒しの森」のエッセイを書いている。説明するまでも無く共通の話題が多くあるのだ。今日は他に用があり、小1時間の懇談で終わりとしたが、追って時間をかけて懇談することにした。
 私がM氏に話をした一つは「社会の傍観者に対する批判」であった。少々の財産を持ち、十分な年金を貰っている年金生活者の中で、社会に対して何の働きかけもしない傍観者の存在がある。大学教授を退官して家に閉じこもっている人、行政の高官で退官後地域に溶け込まず孤立している人・・・大半が社会のために何もしない傍観者である。この様な生き方の人の未来には、「ボケ老人の道標」が立っているように思う。勝手に閉じこもっているが良い。 
 スポニチに女優の吉永小百合(60)が、被爆者約100人を前に原爆詩10編を朗読し、涙を浮かべ聞き入るお年寄りの姿のことが報道されていた。ポイントは吉永さんのコメントである。「もっと日本人全員が原爆の恐ろしさを声に出し、あきらめずに訴えていかなければいけない」と挨拶している。日本人全員に原爆の恐ろしさを理解するよう「働きかけている」のだ。社会が少しでも良くなるよう「働きかける」ことのない傍観者の未来は、頭脳を使うことが無いのでボケ老人コースが残っているのみだ。

  ・人として 働きかけて 生きること これが無ければ 脳がボケ行く
     


     
 





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石田ふたみ