2005年05月09日(月) |
イラクでの殺し合い(自爆テロの闇は限りなく深い) |
イラクの情勢は自由主義社会の思考では理解できないことが多い。イスラム教の指導者が、「自爆テロを止めろ」といった報道に接したことがない。もうこの国での殺し合い(自爆テロ)はニュースにもならないのだろうか。一番不思議なことは、一般市民を狙ったような自爆テロが起こることである。「イラクの首都バグダッド南方スウェイラの野菜市場で6日、自動車爆弾を使った自爆テロがあり、地元病院によると少なくとも58人が死亡した」(5月7日・共同通信から)アメリカ軍を攻撃する自爆テロならまだ理解できるが、野菜市場での自爆テロはどういうことなのだろう。 警官を乗せた小型バスを狙った自爆攻撃など集団で拉致、殺害される事件が相次いでいる。どれだけの殺し合いが展開されるのか見当が付かない。 つい最近北部のクルド人自治区アルビルで60人が死亡する自爆テロが4日に起きたばかりである。移行政府が4月28日に発足して以来、武装勢力の活動は激化し、テロや攻撃による死者は計300人を超えたという。 どう考えてもアメリカの政策が歴史的な失敗に終わるような気がしてならない。なんと言っても30万人といわれる旧フセイン政権の残党を野に放したことが最大の失政であったと思う。新米の警察組織・軍隊よりフセイン政権の残党は殺しのプロなのである。反米で洗脳された過激派テロリストとフセイン残党勢力が組んで自爆テロを行なっているのだろう。 長い歴史のイスラム教の中で、自爆テロを行うようになったのは20年くらい前だと言われている。イスラムの最高指導者達が「テロなんてアラーは望んでない。やった人は逆にアラーの怒りに触れて地獄に落ちるぞ」となんで言わないのだろう。こういうと自分が暗殺の対象になるとでも思っているのだろうか。自爆テロの闇は限りなく深い。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森636 2005年5月9日 『夜回り先生』ベストセラーに
信念を持っていることは素晴らしく清清しいものがある。その一例を紹介しよう。水谷修さん(49)が5月8日、岡山県倉敷市で予定していた講演を中止した。設営側が1500円の有料の講演会をセットしたのである。「水谷さんは事情説明に訪れた会場で有料の講演はできません」(5月8日・毎日から)と断っているのである。設営側は主席者400人に1500円の払い戻しにてんやわんやであっただろう。有名人になると高い講演料をもらうのが当たり前になっている社会の中で、有料の講演は引き受けない姿勢は実に素晴らしいと思う。 主な著書である『夜回り先生』(サンクチュアリ出版)が25万部のベストセラーになっている。まことに結構な話である。同氏の著した「さらば、哀しみの青春』高文研)、『さよならが、いえなくて』(日本評論社)なども多くの若者の読者が出てくることだろう。メモ欄に水谷修先生のプロフィールと活動歴を引用した。今日は第62回「心に国境は作れない」から次の一節を引用したい。
「みなさんにお願いがあります。私たちは、日本人である前に人間です。親である前に、子どもである前に、先生である前に、生徒である前に、人間です。一人の人間として、子どもたちと向き合いませんか」
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