2005年01月01日(土) |
待ったなし 人口減少時代の開幕 |
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。新春にあたり読者各位のご多幸を心から御祈念いたします。
12月31日日に発表された厚生労働省の人口動態統計によると平成16年に生まれた赤ちゃんは110万7000人で前年より約1万7000人少なかったという。日本の人口は2006年をピークに減少に転じると予測されているが、後2年で人口減少時代を迎える。先進国で日本が最初に迎える人口減少時代をどう対応していくかは、あらゆる分野の大きな課題といえる。日大人口研究所次長の小川直宏教授は「高齢者の財的、知的資産をいかに使うかによって高齢化社会のシナリオは変わってくる」と指摘している。
何人で何人を支えるという人口論であると悲観的な見方が多くなるが、日本人の柔軟性はこれを乗り切って行くものと楽観している。元旦の新聞は膨大な情報量である。この中から電通顧問(元通産省事務次官)福川伸次氏が指摘する「日本は歴史的に日本力とも言える素晴らしい特性」の内容を箇条書きで引用したい。 第1に 知を融合して新しい文化などの価値を作り出す。 第2に 規律を重んじ勤勉で自分の資質を磨く伝統。 第3に 人と人との信頼関係を大切にする美徳。 第4に 自然との共生を大切にしながら、美と感性を高めてきたこと。 バブル経済崩壊以降日本人の良き特性を持つ人が少なくなったとの見方もあるかもしれないが、日本社会を支えている核となる数百万人は、上記の4条件を身に付けていると思う。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森 506 2005年1月1日
「夢見る力」を保ち続けたい
映画「北の零年」が1月15日から公開される。明治政府の命により北海道への移住をよぎなくされた稲田家一族546人は、慣れない北の大地での生活に悪戦苦闘の日々を送る。家臣の小松(渡辺謙)は妻(吉永小百合)らを残し、現状打開案を探るべく札幌に旅立って行く。吉永小百合や渡辺謙といった日本が誇る映画人らが総出演。歴史の波にほんろうされながらも、北の大地で懸命に生き抜く人びとを描いた感動のドラマのようだ。
元旦新春トークで吉永小百合さん(志乃役)が登場していた。小百合さんは台本を読んだ時「夢見る力」という言葉がグッと胸に迫ったという。強い母の生き方がしっかりと子に受け継がれていく。それを象徴しているのが志乃の「生きている限り、夢見る力のある限り、きっと何かが私たちを助けてくれる」という言葉なのだ。この映画の焦点は、どんな困難にも負けず、開拓民を支え続けた強い女性たちの生き方のようだ。15日以降に見に行かなければならない。
・過酷なる 北の大地に あってなお 強き女性の 夢見る力
|