『日々の映像』

2004年12月09日(木) <横田めぐみさん>「遺骨」は別人 政府発表

 昨日の横田めぐみさんの遺骨に関するニュースで日本中が怒りに燃えた。政府は8日、拉致被害者の横田めぐみさん(行方不明当時13歳)の遺骨として北朝鮮が提供した骨について「DNA鑑定の結果、めぐみさんとは別人のものだった」(毎日から)と発表した。拉致被害者の安否に関する北朝鮮調査の信ぴょう性が根底から崩れ去ってしまった。細田長官は同日夕方の記者会見で骨について「北朝鮮の調査結果の核心的な部分」だったと指摘するとともに「今後の日朝交渉に非常に大きな障害が出てくる」との見通しを示した。北朝鮮が調査の核心部分の切り札まで捏造していた現実に対してどう対応するかが大きな政治課題となった。

 細田博之官房長官は記者会見で北朝鮮に対する追加の食糧支援を当面凍結する方針を表明した。与党内から対北朝鮮経済制裁を求める声が強まるのは必至で、政府は日朝交渉の全面的な見直しを迫られそうだ。25万トンの食糧支援のうち、未実施の12.5万トンについて小泉首相は「今すぐ実施する考えはない」と述べ、当面支援を見送る方針を示したことは当然のことだろう。「遺骨」として提供された骨が別人と判明した問題は、日朝間の交渉に重大な影響を及ぼすのは確実だ。引き渡された骨からは2人の人物のものと判断されるDNAが検出されたが、いずれもめぐみさんのへその緒などから検出したDNAとは一致しなかったという。北朝鮮は日本の鑑定技術を甘く見ていたのだろう。政府により厳しい姿勢で北朝鮮に臨むべきだとの世論が高まるのは確実だ。
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癒しの森483 2004年12月9日

          横田めぐみさんの「生」への希望

 今回の鑑定結果は横田めぐみさんの「生」への希望を生んでいる。北朝鮮から持ち帰った遺骨が横田めぐみさんのものではないと鑑定されたことは、めぐみさんがどこかで生きているのでないかとの可能性を示している。 横田めぐみさんの両親らは8日、「遺骨」が別人と判明したことを受け東京都内で記者会見。「あの子は絶対生きている」と、父滋さん(72)と母早紀江さん(68)ら家族は再会への強い思いを言葉に込めた。偽りへの怒りと、希望がつながった安どが交錯する横田さん夫妻。滋さんは「鑑定不能だったらと心配したが、生存の望みが強くほっとした。必ず生存していると信じて今後も運動を続けていく覚悟です」と毅然と語っていた。

 早紀江さんは「初めから絶対違うんだと信じていたが、その通りだった」と表情を和らげた。一方で「めぐみと称して他人のものを出してくる。全くでたらめと証明された」と北朝鮮への怒りをあらわにし、鑑定結果が出るまでの3週間については「信じていなかったので不安というのはなかった」と気丈に話した。警察庁幹部は、北朝鮮が別人の骨を出してきたことについて「死亡を証明するものが出せないということから、めぐみさんが生きている可能性も出てきた」(スポニチから)惨い運命に翻弄された横田めぐみさんが横田両親の前に現れる劇的なドラマが展開されることを祈りたい。

  ・残酷な 拉致の犠牲の めぐみさん 生きて日本に 帰る日いつか
     








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石田ふたみ