2004年12月05日(日) |
医者の家族を狙う「おれおれ」詐欺続発 |
これだけ話題になっているのに、おれおれ詐欺にひっかかる人が続出している。不思議に思う人もいるかも知れないが、詐欺を掛けようとする側がかなり緻密な準備をしているのだ。悪の知恵、手口がますます巧妙化して、あなどってはならないのである。この2ヶ月、医師など医療関係者の家族を狙った被害が頻発しているという。 その手口はこうだ。「息子さんのミスで患者が死んだ」などとウソの電話をかけ、示談金や口止め料名目で現金をだまし取るもので、東京都内だけでも、2か月余で23件もの被害が発生、総額8700万円以上がだまし取られたという。どのようなプロセスか引用しよう。「10月初旬の昼ごろ、都内の女性のもとに、大学病院に勤める息子の実名を名乗る男から、『医療ミスで患者を死なせてしまった。今、教授に対応してもらっているところだ』と慌てた様子で電話がかかってきた。一方的に電話が切れた後、すぐに教授を名乗る男から電話がかかり、『息子さんの顔写真や病院の映像がテレビに出るかもしれない』と言われ、女性は指示されるまま、口止め料として300万円を指定の銀行口座に振り込んでしまった」というものだ。 もう一つ例を引用しておこう。「兵庫県篠山市内の病院に勤務する長男を名乗る男が母親に電話し『自分の投薬ミスで女性患者が亡くなった』と泣き声で訴えた。その後、病院長や弁護士役の男からも電話があり、示談金として300万−500万円を要求。女性は午前11時半ごろ、指定された郵便口座に500万円を振り込んだ」(共同通信から)多くの補足は必要ないだろう。教授・弁護士・警察などを装う“劇団型”の詐欺なのだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森479 2004年12月5日
5万を超える自殺願望の相談メール
10月6日夜回り先生こと水谷先生のことを書いた。その後毎日新聞に掲載される水谷先生のエッセイは毎回読んでいる。第43回は「リストカットをする子供たち」であった。ここにその要点を引用させていただく。「今、私のもとには5万をはるかに超えるリストカットや自殺願望の子どもたちからの相談メールが届いています。その9割以上は女の子からのものです。また、私の講演会にも数多くのこの問題で苦しむ子どもたちが訪ねてきます」一人の先生の下に、5万を超える子供たちの相談メールが来る・・・この現象をどう理解すれば良いのだろう。
水谷先生は「・・・ もう一つは、これらの悩みを抱える子どもたちの多くが「自分病」だということです。自分の過去と今に捕らわれ、心がぱんぱんになり、その中でリストカットや自殺願望に捕らわれています。これらの子どもたちにとって、自分は最も哀しい存在であり、人は自分のことを誰一人わかってくれず、みんなが自分を疎外していると思い込んでいます。意識がすべて今と過去の自分に向いてしまっています。その結果、親や回りの人が見えなくなってしまい、それどころか、親の優しい一言までもが嘘(うそ)に思えてしまっています。・・・ 私は、彼らには、『哀しいです。まずは優しさを回りに配ってごらん。必ず変わるよ。水谷がついています』とだけメールを返します。こんなことで彼らが救えるのか、と思うみなさんもいると思います。しかし、8割がたの子どもたちはこれで気づいてくれます。他者を思いやる心、優しさに、優しさが帰ってきたときに」(12月3日・毎日新聞から) ・優しさを 周りの人に 配るとき 他者から届く 優しい心
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