『日々の映像』

2004年12月01日(水) 有期刑最長30年など厳罰化・改正刑法が成立 

 11月13日2004年版犯罪白書から刑法犯に認知件数、受刑者が6万を超え定員(5万2783人)を大幅にオーバーしていることを書いた。この収容者数は43年ぶりという感心しない記録なのだ。刑務所の新増設計画も進んでいるが、収容人員の増加は今後も続き、3年後には7万人を超す見通しという。しかし、法定刑の上限を現行の20年から30年に延長などを柱とする改正刑法が成立したので、7万人どころか。受刑者10万人時代がまもなく到来するようだ。
 
 重大事件に対する法定刑の罰則強化を柱とする改正刑法、が1日午前の参院本会議で可決、成立した。「刑法の抜本改正は同法が1908年に施行されて以来初めて」と言われるように、約100年以来の改定なのだ。 罰則強化では、複数の罪を犯した場合の有期懲役刑の上限を現行の20年から30年に延長。また集団性的暴行罪なども新設された。ただ、罰則を強化しただけで犯罪が減少するとは思われず、国民的議論が必要なテーマといえる。現代はことの良否は別として情報だけは溢れている。この刑法改正も国民に理解させるための何らかの広報活動が必要だ。これがアメリカであれば、法改定の目的と背景など大統領の演説によって国民に知らせることになるだろう。
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癒しの森475                    2004年12月1日

         長野県施設きょうから「完全禁煙」
  
「完全禁煙」は「時代の流れ」なのか「やりすぎ!」なのか、論争の火種は残っているが、タバコの煙はなくなる方向にカタツムリのスピードかもしれないが動き出している。
 
 一日から長野県が県庁や県立高校、警察署などの施設について、屋内にとどまらず、敷地内も含んだ「完全禁煙」に踏み切った。職員や来訪者は敷地内なら屋外でもたばこを全く吸えなくなる。喫煙者にとっては職場そのものが、タバコを吸えない地獄の空間で、元喫煙者として同情申し上げよう。公共の場での禁煙化が世界的な潮流となる中、ここまで徹底した喫煙排除は、全国初の試みなのである。

 職員からは「喫煙室から流れるにおいも嫌だったのでありがたい」「他人の煙で健康を損なってはかなわないし、時代の流れ」と歓迎する声が多い。徹底した「喫煙」排除に反対論もあるが、これが世界的な潮流なのだ。欧州ではアイルランド、ノルウェーに続いて英国もオフィスやレストランなどで禁煙に動き出し、4年後までに段階的に全面禁煙する方針という。肺がんの原因はたばこが大きなウエートを占める。肺がんの死までのプロセスを学ぶ機会があれば2人に1人は禁煙するのではないだろうか。要するに、神経的な癒しはタバコ以外の何かに求める必要があるのだ。
 
 ・ニコチンの 束縛からの 解放は いとも簡単 パッチを張るだけ
     




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石田ふたみ