『日々の映像』

2004年09月05日(日) 学校占拠事件死者322人

 歴史上の戦争を含む事件の正式な記録は勝者側が作る。今回の事件の報道はロシア(勝者)発のものである。真実がどれだけ報道されるか・・という視点が必要なのだ。3月3日、この事件の一報がなされた時「チェチェン人のテロ攻撃」と題して記述した。メモ欄に大富亮氏のチェチェンニュースを添付したことは、敗者側に立った見方が必要との前提であった。
 治安部隊が突入したロシア南部の学校占拠事件は、人質の死者「322人](4日・21時58分現在)という悲劇的な結末となった。病院に収容された負傷者も704人。当初ははっきりしなかった人質の数も突入後、ロシアのアスラハノフ大統領顧問が「1200人いた」と明かした。明らかな情報統制がされているのだ。大事件の際の、異様ともいえる情報統制の体質が今回も露呈している。負傷者数や身元の確認された遺体数は明らかにしているが、死者数の正式な発表はない。 ロシア当局は4日朝現在、事件の経緯や現場の状況に関する具体的な情報も発表していない。また、ロシア治安当局者は、体育館から逃げまどう人質に武装集団が発砲したから治安部隊が応戦したと説明しているが、あまりの悲惨な結果に驚きを禁じえない。
 今回の事件での犯行声明はまだ出ていない。しかし、犯行グループの要求は、チェチェンからのロシア軍撤退と、隣接するイングーシ共和国で拘束された武装勢力メンバーの釈放であったので、一昨年のモスクワの劇場占拠事件で犯行声明を出したチェチェン共和国武装勢力の対露最強硬派による犯行との見方が強まっている。プーチン大統領は、対策会議の席上、「テロリストの目的は、民族間の敵意をあおり、北カフカス地方(の平和)を爆破することにあった」との捉え方をしているがこれが果たして正しいのか。
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癒しの森382                           2004年9月5日

         谷亮子(28)さん北京五輪を目指す  
  
 9月2日野口みずきの5000万円を超えるボーナスのことを書いた。所属する名古屋市のグローバリー本社が5000万円を超える報奨金を払うのだ。客観的に評価すれば、民間企業が世界ナンバーワンの人を、報奨金を出し最大級に顕彰している。この動きは、今後のオリンピック選手の大きな励みになっていくと思う。
 
 アテネ五輪柔道女子48キロ級で2連覇を達成した谷亮子は、所属先のトヨタ自動車本社を訪れ、豊田章一郎名誉会長、張富士夫社長らに金メダルの報告を行った。張社長は連覇をたたえる報奨金と、世界限定1台の自動車「ヤワラスペシャル」を贈ることを伝えたという。谷亮子さんは4年後の北京五輪へ向けて「年齢的にも30歳ちょっとだし、十分狙えると思う。みなさんの期待に応えられるよう、頑張っていきたい」と力強く宣言した。疲れを知らない素晴らしいエネルギーだ。亮子さんは「アテネ五輪ではたくさんの人に応援していただいて、元気を貰った。今後もそういった方々の夢をかなえていきたい」と気持ちを奮い立たせたという。以前生きる力は、人と人の間で生まれると書いたが、多くの人の応援が亮子さんのエネルギーになっているのだ。
   
  ・湧き上がる 生きる力の 源泉は 人と人との 間に生まれん
     



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石田ふたみ