| 2004年05月17日(月) |
最後の頼みの剛腕小沢も年金で潰れる |
今日の目次は5月15日の毎日新聞から引用した。最初の思ったことは7月の参院選挙にどうして剛腕が必要なのだろう。剛腕という言葉からは余り良いイメージはわかないように思う。 民主党は小沢一郎氏の強烈な個性へのアレルギーを封印し、参院選の顔に同氏を選んだ。しかし、どこまで党内の意見調整が出来るのだろう。
小沢氏94年に新進党を結成して幹事長に就任した。95年には党首になったが、97年12月に解党している。解党した理由がいまだにはっきりと分からない。今回民主党の代表になっても、昔と同じく自己の政治理念に反するものは切り捨てゴメン路線を続けるのであれば半年も持たないで空中分解するだろう。当面は年金制度改革での3党合意の扱いである。小沢氏が党決定に公然と反旗をひるがえし、衆院本会議での修正案採決も欠席した。代表に就任して、この3党合意を否定するのだろうか。(ここまでは16日に書く) ところが5月17日の21時の段階で小沢氏は「国民年金の未加入期間があったことを明らかにするとともに・・・18日の代表選への出馬辞退を発表した」というから、まさに年金騒動と言わねばならない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森268 2004年5月17日
母乳で育った子供は動脈硬化の危険減少
母乳には成長後の動脈硬化や心臓病の危険を減らす効果があるとの研究を、英国の小児保健研究所がまとめた。15日付の英医学誌ランセットに発表するという。母乳は乳児の最高最善のグルメ滋養食(母と子の新聞から)と言われている通りで、上記のニュースの背景は良く理解できる。英国の研究内容の詳細は省略するが、、母乳で育った人たちは人工乳の人たちより2種類のコレステロール値が低いのだ。、また飲んだ母乳の量が多いほど、危険因子が減る傾向になるとのデータだ。
母乳は赤ちゃんにとって、後記に引用した通り「第二の胎盤」といわれるほど大切なものである。それと、赤子に母乳を与えることのよる女性の劇的な変化である。「 分娩後3日位から、表情、言葉づかい、所作、身のこなしなどが、いっぺんに『母親』のそれになってくるからです。立派な母親に突然変身してしまうのだから、まさに感動的というほかはありません」(母と子の新聞から)母乳を与えない女性には、このような変化が起こらないという。子を殺す母親は或いは母乳を赤子に与えなかったのかもしれない。メモに「母乳・それは第二の胎盤」と「母乳は乳児の最高最善のグルメ滋養食」を引用した。長文であるが関心のある方は目を通してください。 ・母乳こそ 全てを具えた 贈り物 哺乳で生まれる 親子の絆 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「母乳・それは第二の胎盤」(母と子の新聞から) 胎児はお母さんの体から出生致しますと、母体での寄生生活に別れを告げ、独立生活に入るのだと、誰もが思います。しかし実はそうではなく、そこから第二の母体への寄生生活が始まるのです。第二の胎盤が用意されるからです。第二の胎盤−それが乳腺−母乳です。第一の胎盤は、胎児に酸素と栄養を供給してくれました。しかし、第二の胎盤は、栄養と免疫体を補給してくれます。 単なるモノとしての食餌をくれるだけではなく、実は、ヒトが人間になる最も重要な「基本的信頼関係」をうえつけてくれる大切な意味があるのです。然もこの第二の胎盤は、赤ん坊だけではなく、母親の心にも働きかけて、「子を産んだ女」を数日のうちに「母親」に変身させてくれる、そういう驚くべき働きを持っているのです。産婦人科のお医者さんが初めて子供を産んだ女性を見て、産褥期の行動の大きな変化に、驚かされることが良くあるといいます。分娩後3日位から、表情、言葉づかい、所作、身のこなしなどが、いっぺんに「母親」のそれになってくるからです。立派な母親に突然変身してしまうのだから、まさに感動的というほかはありません。 こういう変化は、必ずしも産んだその日ということではなく、母乳の分泌が急に良くなってくる日と、ほぼ一致するのです。母乳を与えない女性には、こういう大きな変化は起こることは期待できないのです。それはプロラクチン即ち母性ホルモンのなせるわざ、血中濃度の急上昇が、そのメカニズムをよく説明してくれるからです。 第二の胎盤である乳腺のもう一つの意義、それは、臍の緒ではなく母体につながっていたのですが、第二の胎盤は赤ちゃんの感度の高い口の粘膜で繋がっています。その上、聴覚、視覚、味覚、収穫、触覚、運動覚など、あらゆる感覚を総動員して、口の粘膜での感覚的繋がりをサポートしてくれています。そうして、これらの感覚の統合によって、母親像が日に日に作り上げられて行き、第一の胎盤とほぼ同じ期間、第二の胎盤で育って行きます。然も大切なことは、育つのは赤ちゃんだけでなく、母親も育って行くのです。児は母で育つ、そして母は児で育つのです。母親にとって「育児、それはとりもなおさず育自」なのです。母親は日一日と、授乳も赤ん坊の取り扱いも上達して行く。こういう育児行動すなわちマザリングの発達は、乳頭に対する哺乳刺激によって分泌される、催乳ホルモン・プロラクチン濃度の上昇によって、一層促進されて行くのです。プロラクチンは催乳ホルモン、即ち母性ホルモンでもあるのです。 胎盤が胎児にとっていかに重要か−それは誰もがよく納得していることです。胎盤の早期剥離は胎児にとって致命的危機だということは、世の常識です。しかし第二の胎盤、乳腺からの早期分離が、新生児の心の発達にとって、大きな危機だということは、残念ながら常識となっておらず、「乳腺は第二の胎盤」といっても、その厳粛な意味がしっかりと理解されていないのが現実です。その一つに生まれたばかりの赤ちゃんが母親から、つい気軽に離されて新生児室に入れられたり、母乳の出が悪いと誤解されて、すぐ人工乳を飲まされて、母乳はもう出なくなり、母子分離(第二の胎盤の剥離)はいっそう進むのです。 胎盤の早期剥離なら、その結果がどうなるのでしょうか。歴然です。では乳腺からの早期分離の結果はどうか? これに対する答は「これ」と判然とは答えられません。下痢を繰り返したり、中耳炎になったりすると、ミルクに替えた為と、親達は因果関係として了解します。しかし学校に入るようになって、対人関係がうまくない結果、登校拒否、学級崩壊等といっても、十数年溯って、その原因を新生児期に乳腺(第二の胎盤)から早期剥離との関連において考えてみる親などまずおりません。 この問題はこれらの理由からつい未解決のままになってきておりました。学問的な研究対象といっても人の赤ちゃん対象では動物の研究のようにはいきませんから、心理学者、小児科医も研究の対象にはできないままになっておりました。しかし、最近、行動学という新しい領域が急速に発展してこの因果関係もかなり解明されてきております。 現実の子育ての大きな潮流は、簡単で便利な「簡便さ」が主流になってきております。目先に重大な問題点や副作用さえなければ、この簡便法で処理され、済まされるようになってきているからです。粉ミルク、離乳食、紙おむつ、子守歌はテープに歌わせる……そんな「手抜き保育」の時代。しかし、十カ月経ち生まれてきた赤ちゃんでも生物学的にはまだ成熟されない「未熟」な状態でこの世に生を請けてくる、それが、ヒトの子なのです。 いくら時代が変わろうとも未熟な存在である赤ちゃんは成熟するために必要な「第二の胎盤」‘おふくろ’を必要としてるのです。(次回に続く)
なかよし保育園々長/村上 光男
母乳は乳児の最高最善のグルメ滋養食(母と子の新聞から)
今まで二回に亙って母乳の栄養、免疫そして母と子の接着剤としての素晴らしさについて学んで来ました。そこで、今回はそのように乳児にとって不可欠でしかも素晴らしい活力源である母乳は、どのような成分と栄養が含まれているのかについて学んでみましょう。 何といっても、乳児期は脳神経細胞を含む身体の全ての細胞が一生涯のうちで最も賦活活性化し成長発達速度が著しい時期です。例えば、身長は一年間に一・五倍、体重は三倍に成長する。言うまでもなく、これらの急速な成長・発育を遂げるためには、十分なエネルギーと豊富な栄養素が必要となります。 まず、乳汁の主要な成分は、タンパク質一・二%、脂肪三・八%、乳固形成分一二・四%および乳糖七・○%です。このうち、蛋白質の濃度は泌乳の時期によって変化するが牛乳の三・三%に比べると母乳の濃度は低く、また、乳清タンパクは六○〜八○%、カゼインは二○〜四○%が含まれます。乳清タンパクには、アルファ・ラクトアルブミン、ラクトフェリン、血清アルブミン、リゾチームなどが含まれています。特にアルファ・ラクトアルブミンは、乳児にとって必須アミノ酸となるシスティンを豊富に含んでいます。更に、母乳には成長と代謝に大切な働きをする色々な核酸誘導体が含まれています。先に述べたラクトフェリンは鉄を含む糖タンパク質で、母乳中の蛋白質の中では最も多い。この蛋白質は大腸菌などに対する抗菌性物質としての機能を持っており、又リゾチームには細菌溶解作用があります。
脂質には、不飽和脂肪酸が多く含まれ、中性脂肪の脂肪酸構成は極めて消化され易い形になって含まれており、更に母乳には活性が強い脂肪分解酵素が含まれているために、脂肪の消化吸収に役立ちます。このことは特に、腸管の脂肪分解酵素の活性が弱い乳幼児にとっては非常に都合が良くできております。この他、神経細胞の発達や胆汁酸の合成に重要なコレステロールが含まれておりますが、これには乳児自らが体内で作るものと体外から与えられるものとがあります。このコレステロール濃度は牛乳のそれよりも格段と高く「乳幼児期は脳神経の形成時期」人乳であればこその違いとも申せましょう。 母乳に含まれた灰分は、可溶性カルシウムが大部分を占めております。これを牛乳のカルシウムの含有量に比べると低いが、母乳のカルシウムの場合、吸収率は牛乳のそれに比べて極めて高く、七五%が吸収されます。又、母乳に含まれた鉄の濃度は比較的低く、一○○ミリリットル当たり三○〜四○mgであるが、約五○%が吸収されます。乳児にとっての鉄の必要量は生後一年までは母乳で十分であるといわれています。面白いことに、哺乳回数の少ない動物、例えばウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、ウサギなどでは、カロリーをたくわえる必要があるため、母乳は栄養濃度が高いのに対して、授乳回数が比較的多いチンパンジーやゴリラの母乳は、栄養濃度がヒトのそれに似て低いのです。
母乳であればこそ注目すべきことがあります。人工栄養児と母乳栄養児がどれくらい病気にかかるか、いわゆる罹病傾向をみると、母乳で育てられた子供は人工乳で養育された子供に比べて病気に罹りにくいと云われ、母乳哺育の素晴らしさが良く分かります。 そこで前回に続いて分泌型免疫物質IgAについて、もう少し詳しくそのメカニズムについて見て見ましょう。通常、母親はそれまでに出合った病原菌が再び腸管に入ってきたときに、その菌に対して敏感に反応する細菌を持っております。この感作細胞と呼ばれる細胞は小腸に隣接しているパイエル板にあります。もし、母親が授乳期間中に、これらの病原菌の一つを受け取ったならば、直ちに感作細胞がパイエル板から体循環に乗って移動、血行とともに移動した感作細胞は乳房に移ってプラズマ細胞となります。乳汁と共に子供の体に移行したこのプラズマ細胞は体内に侵入した病原菌に対して特異的に反応する免疫グロブリンA(IgA)という物質を放出します。例えば、出産後四カ月目には、哺乳中の主婦は一日当たり、〇・五グラムの抗体を母乳の中に分泌すると言われております。ところが、巧妙な仕組みとして、この抗体は吸収されることなく乳児の腸の中に残って、胃腸感染の予防の為、極めて重要な働きをします。この様な母乳がもつ免疫−予防作用は、人工栄養のおよぶところではありません。 子供が育つ為に全てを包含し備えている必要にして充分な完全食……母乳。なんと驚くべき天(創造主)の配剤の贈り物か。まさに「母乳は愛のメッセージ」なのです。 なかよし保育園々長 村上 光男
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