『日々の映像』

2004年01月29日(木) イラクに大量破壊兵器はなかった

 イラクのフセイン前大統領は10年余り国連の数々の決議を無視した。イラク戦争前には、大量破壊兵器の査察問題が焦点であった。どうして、フセイン前大統領は、生物兵器などの大量破壊兵器がないのに、査察を拒否してあたかも兵器があるようなポーズを取ったのだろう。

 昨年3月米英両国の攻撃開始前まで、大量破壊兵器がないことを立証すれば、米英の攻撃の大義がなくなったのである。ワシントン発23日のロイター伝によれば、「デービッド・ケイ米中央情報局(CIA)特別顧問は、イラクでの大量破壊兵器捜索を統括する調査団の団長を辞任した」(世界日報から)という。
 
 ケイ氏はロイター通信との電話取材で、イラクに大量の生物化学兵器の備蓄はないとの認識を表明している。 「湾岸戦争(1991年)終結後に生産された大量破壊兵器の備蓄が取りざたされているが、わたしは90年代に大規模な生産計画はなかったと考えている」と語っているのである。 イラク戦争の大義は大量破壊兵器の脅威であった。これがないというからブッシュ政権にとって打撃になることは必至である。
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癒しの森160                          2004年1月29日

            偉人  野口英世

 2003年12月30日に野口英世記念館に行ったことを書いた。この時事前の準備で電子辞書の野口英世(1876〜1928)を開いて驚いた。この時も書いたが、この人の記述が僅か、140文字の簡単な説明しかないのである。辞典を編集する学術界に日本の先人を顕彰する姿勢がほとんどないのに驚いた。

 野口記念館のガイドブックによれば、博士を顕彰記念するものは、アメリカ、タイ、ドイツ、メキシコ、ブラジル、エクワドル、ペルー、ガーナなど世界各地にある。博士を記念した医学研究所、病院、学校、公園、像などがある。像を例にとると、世界中に130箇所の上る地に像が設置されている。25歳から病原菌の研究を始め51歳で黄熱病にかかり殉職する26年間で204篇の論文を発表している。

 これだけの人を日本の百貨辞典は、僅か140文字の説明しかしていない。日本の学術界なのか、日本社会そのものなのか、過去の偉人を顕彰する姿勢が余りに貧弱ではないだろうか。

   ・人類を 苦しめ続けた 細菌と 戦い続けた 世界の偉人

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石田ふたみ