| 2003年04月07日(月) |
加工食品のアレルギー物質の表示義務 |
花粉、食品などでアレルギーを起こす人が多い。1ヵ月少々前に報道されていたが、若い人の80%が何らかの物質でアレルギーを起こすというから大変なものだ。ここでは、食品アレルギーについて、少々記述したい。
卵、乳、小麦、ソバ、落花生などを食べるとアレルギーを起こす子供、大人がいるのだから困ったものだ。特にソバのアレルギーは強力で死ぬ人もあると言うから軽視できない。
これらの背景から、食品衛生法が改正され平成14年4月からアレルギー物質を含む食品の表示義務制度が始まった。食物アレルギーを引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に症例が多い卵、乳、小麦と、症状が重いソバ、落花生の五品目を含む加工食品について表示が義務付けられた。
この5品目の他、次の19品目を含む食品についても表示が奨励されている。「あわび、いか、いくら、えび、かに、さけ、さば、牛肉、豚肉、ゼラチン、キウイフルーツ、オレンジ、もも、りんご、大豆、鶏肉、まつたけ、やまいも、くるみ」人数の割合が少ないが、この19品目の食品でアレルギーを起こす人がいるのだ。
今年2月から、イオンとプリマハムとのトラブルが伝えられていた。その原因はプリマハムが、アレルギー症状を起こす可能性のある卵白成分を使用したアスパラベーコン巻き(イオン自社ブランド名で販売)を納入したのが発端であった。「イオンは今後、商品の回収費用やブランドイメージを損ねた損害賠償訴訟も起こす方針。
すでにジャスコの店頭からプリマハムの全製品を撤去、問題発覚直後の二月から取引前面停止を続けている」(4日・共同通信)と言うから、1つの商品トラブルとしては、異例の厳格対応である。 イオンはさらに、企業の命であるブランドが傷つけられた責任の所在を明確にしたいとしてプリマハムを「食品衛生法違反の疑いで警視庁に告発した」(同)という。食の安全への消費者の信頼を損ねることが、企業の存立をも侵しかねないという背景があるにせよ、イオンの告発までの対応に少々の疑問が残る。
イオンはそんなに食の安全とブランドが大切ならアスパラベーコン巻ぐらいは自社工場で作るべきだ。イオンはこの製品をプリマハムに発注、プリマハムが下請け会社に発注して納入していたのだ。プリマハムの下請けに作らせて、イオン・ジャスコブランド名で販売すること事態が問題ではないか。
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