『日々の映像』

2003年01月14日(火) ロシア軍で集団脱走の嵐

米軍は10年に1回は一定規模の戦争を行なう。この米軍が志願する兵士によって構成され、定員が不足だという話は聞いたことがない。どうして、戦死があるかもしれない軍隊にアメリカの若者の多くが志願するのだろう。この理由が良く理解できない。
 ロシアはたしか徴兵制である。自由主義社会と共産主義社会の根本的な違いは人権感覚の強弱であると思う。自由主義社会が唯心論に共産主義社会が唯物論に思想の根があるのだから当然といえば当然のことである。
 ソ連邦が解体されたが、70年以上も続いた共産主義社会の人権軽視の思想と行動が社会のいたるところに残っているようだ。ロシア軍の「上官らの虐待」による兵士の集団脱走の記事を見て、人権軽視の思想が蔓延していると思った。「モスクワの防衛に当たるエリート師団を含むロシア軍各部隊で最近集団脱走が頻発している。レニングラード軍管区24人、ウラル軍区間13人、モスクワの防空部隊6人、自動車化狙撃師団から16人、チェチェン戦線で54人・・・」(8日 読売から要旨引用)ともかく、一昨年から昨年の前半にかけて「所属部隊から抜け出し告発された兵士が2733人」もいるのだ。上官の虐待で脱走する・・・人権軽視の哀れな境遇の中にロシアの若者がいる。

 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ