2002年10月30日(水) |
忙しい人たち660万人 |
29日総務省が労働力調査を発表した。9月の完全失業者は、5.8%と過去最悪を記録している。
このような中で、首を傾げたくなるようなデーターがある。こちらも、前記の総務省のデーターであるが「過去最悪の雇用状況が続く中、1ヶ月当たりの時間外労働時間(残業)が80時間を超える男性社員の割合がこの10年間で最も多い21.4%となった」と言うから考えさせられる。
フルタイムで働く男性会社員は「3119万人」であるので、この21.4%、すなわち、666万人もの人たちが、1ヶ月80時間を超える残業をしている。1日平均3.5時間前後の残業は大変なものである。これだけの残業で、死亡すれば過労死の認定をもらえる水準に当たる。
リストラのしわ寄せでハードな仕事をしている人が出ているとの指摘もある。鉄鋼業界は、今年に入って、中国・韓国向けの輸出が拡大してフル操業となっている。この業界は人員を削減し過ぎているとの見方もある。大手5社の連結での従業員は「01年3月末18万9382人だったが、02年3月末には16万4367人」とわずか1年で25000人もの人員削減を進めている。そのためか死亡事故が多発しているのだ。
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