2002年10月06日(日) |
大手行の特別検査再実施 |
昨日書いた竹中金融担当相の「一刻も早く損切りをしないと経済の発展はない」との発言をしたことを書くことにする。
金融庁は昨年10月から今年3月にかけて特別検査を実施した。その結果は以前にも記述したが、不良債権35兆円(全国の銀行)要注意債権100兆円という内容であった。この特別検査はまだ甘いものであったらしい。
「政府は四日、資産査定を厳格化する新基準を導入し、大手行を対象に再度特別検査に入る検討に入った」という。特に大口問題企業の再建計画の実現性を厳しく問う方針であるという。「銀行は引当金の大幅な積み増しが必要になる見込みで、結果的に自己資金が目減りし、公的資金投入につながる」とのシナリオが強力に展開されるようだ。
この新たな特別検査では、米国で広く行なわれている「融資企業の将来の収益予測から引当金を決める『割引現在価値』(ディスカウント・キャッシュフロー)を導入する方向」(同)という。焦点は決まっているのだ。銀行から債権放棄を受けたゼネコン、流通の大口問題企業が厳しくチェックされることになる。
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