『日々の映像』

2002年09月26日(木) アラファト議長風前の灯火

 2年前からイスラエルとパレスチナの紛争は解決の糸口すら見出せないでいる。パレスチナ過激派の自爆テロ、それに対するイスラエルの報復はいつまで続いていくのだろう。この2年間の犠牲者は、パレスチナ人1870人イスラエル人610人となっている。イスラエル人の死者の大半は自爆テロに巻き込まれた民間人だ。

 新聞が伝える所によると、アラファト議長の監禁は今回で8日目を迎える。しかも、監禁されている議長府は次々と破壊され、本棟の4部屋しか残っていない。ここにアラファト議長の側近他が250人も押し込められているのだ。

 イスラエルは、この250人に「テロ関連指名手配者約50人」(9月27日 毎日)がいるとして、引渡しを求めている。これに対して、アラファト議長は「引き渡すつもりはない。私はここを離れない」(同)と言っている。

 しかし、もはや客観的な状況は自治政府どころではない。この建物に追い込まれた250名が食糧の差し入れを受け、交代で「雑魚寝する日々」が続いている。アラファト議長にどのような運命が待っているのか、まさに風前の灯火の感である

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石田ふたみ