『日々の映像』

2002年04月20日(土) 日本の潜在競争力  

 日本の経済が失われた10年から再生していくのか、衰弱していくのか、人によっては、見方が違うだろう。世界経済フォーラム(WEF)がまとめた報告によると、「日本の潜在成長力を21位、企業の国際競争力は8位」(4月17日 日経から)であるという。日本企業の技術力が急に衰えたわけではない。
 
 米国での特許取得数ランキングでは、上位10社のうち7社が日本企業だ。これだけの技術力があるのに、どうして国際競争力が8位となり、日本全体の潜在成長力が21位になるのか分からない。
 
 特許1つとっても、日本と米国では根本的な発想が違うようだ。「(日本の)大企業が莫大な研究開発費を投じて大量に獲得した特許の多くは、取得と同時に休眠している」(同)という。これに対して米国では「知的財産管理会社が約千社もあるという。これに対して、「日本には10数社しかない」(同)のだ。この背景は、日本では特許で自社製品を守るという発想になっている。これに対して、米国では「特許で稼ぐ」(同)発想になっている。
 
 世界経済フォーラムは、世界の70カ国余りをさまざまな角度で分析している。その中で取締役会の独立性など上記の3項目が日本の弱点となっている。取締役会の独立性が最低の評価となっているのはなぜだろう。

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石田ふたみ