『日々の映像』

2002年04月17日(水) 大手銀行特別検査 処理損7兆8000億円

 02年3月期の大手行の不良債権処理額は7兆8000億円となり、最終損益も空前の4兆1219億円となる事が明らかとなった。これは「融資残高100億円以上の大口融資先のうち、株価や格付けなどの市場評価が急速に低下している149社向けの債権が対象」(同)となっての特別検査であった。

 検査前は、次ページのとおり、要管理先(利息の支払い延滞、債権放棄など貸し出し条件の緩和先)は43社で貸付債権は3.2兆円としていた。それが表のとおり要管理先が45社(貸付4.2兆円)破綻懸念先(今後経営破たんに陥る可能性大とする先)以下が34社(貸付3.7兆円)もあるという。

 企業にとっては、破綻懸念先に分類されることは死活問題になる。ここに分類された企業は新規の融資は受けられなくなる。銀行にとっても大変である。この破綻懸念先の債権の7割を貸倒引当金に計上する必要があるのだ。新聞などには報道されないが、この要注意先(業況が低調・不安定。財務内容に問題)35社要管理先45社、破たん懸念先以下34社がどこかの極秘情報は流れているように思う。大手行の不良の処理は、過去5年で約40兆円になる。

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石田ふたみ