『日々の映像』

2002年04月06日(土) 信金・信組の破たん77件

 昨年の秋以後、信用金庫・信用組合の破たんが相次いでいる。金融庁の発表によると「01年に処理した信金、信組の破たんは54件、00年は23件」(4月1日毎日から)であという。表(4月1日 毎日から)のとおり、昨年4月から11月までに32件、次ぺ―ジのとおり、12月から毎年月までに22件と54件もの破たんがあった。
 
 これは「金融庁がペイオフ解禁前に体力の弱い金融機関の再編を急いだ」ために起こった多くの破たん処理なのである。何故体力が弱くなったのか。これはいうまでもなく、土地バブルの崩壊である。いってみれば、これらの中小の金融機関は時代のうねりに飲み込まれていったと言うことができよう。

 ただ、これらの中小の金融機関に依存してきた中小零細企業の影響は深刻だ。「民間信用機関の帝国データーバンクによると、1月25日に破たんした相互信金(大阪市)の関連倒産は、2月末のわずか1ヵ月で61件、負債総額は108億円(1社平均1億8000万円)に上った。」(同)というから、この中小の金融機関の破たんは、地域経済に深刻な影響を与えている。

 バブルが崩壊し、これだけの企業倒産があれば、金融機関の自己資本が毀損するのは当然である。自己資本が少々マイナスになると、金融庁は「申請なしで職権で処理する。(破たん通告)」(4月1日 毎日から)場合もあるようだ。この破綻の先の影響をどう認識しているのだろう。

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石田ふたみ