やんの読書日記
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2006年12月31日(日) 新編 日本の面影

 
ラフカディオ・ハーン著
池田雅之訳
角川ソフィア文庫

怪談をかいた小泉八雲
彼が日本人よりも
日本人の内面をよく知っていて
日本の情緒や、感性を感じ取っていたことが
よくわかる

初めに彼が住んだ松江の風景
八雲立つ出雲の風景
その風景は今ではどこを探しても
見当たらないかつての日本の日常なのだが
ああ、わたしたちのいた場所はここなのだ
私たちが喜び、考え、悩み、疑う気持ちは
こんな風景から自然にかもし出されていたのだ
と、日本の昔を懐かしむ気持ちが湧き上がってくる

外国人教師のハーンが
なぜここまでに日本を美化しているのか
日本びいきを超えたものが
あるような気がする

それは彼自身の中に流れる
ケルトの血がそうさせるのかも知れないし
幼くして父母と別れた
哀しみからくるのかもしれない


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