手術の日。今日で右のおっぱいともさようならする。 さようなら。さようなら。 個室から回復室と呼ばれる部屋に移り、剃毛や点滴をして時間が経つのを待った。 右胸にマジックペンで印をつけられる。この部分がなくなるのか。
その間にお見舞いの人がいっぱい来てくれた。 親戚、友人。みんなの顔を見ると泣きそうだ。 遠くは長崎・佐賀から大学時代の友人が来てくれた。ありがとう。
14時に手術室へ。皆が「がんばっておいで」と声をかけてくれる。 エレベーターにはだんな様が一緒に乗ってきてくれたよ。 BGMがタイタニックの主題歌が流れているものだから、余計に泣きそうだった。 もっと明るい曲にしてほしいな。
手術室に入ると、手術の説明をしに来てくれた女の人が声をかけてくれた。少しほっとした。 手足をがっちりと固定され、緑の服をしたマスク人間たちに囲まれているとちょっと怖い。 天井には目玉のようなライトライトライト。 いろんな処置をして、麻酔のマスクをあてられてからは覚えていない。
気づいたら回復室。みんないた。麻酔が切れてくると痛い痛い。 体を少しも動かすことができない。鉄板が胸に入っているような感覚。 今まで感じたことのない痛み。痛み止めの注射を何度も打ってもらった。 朝まで座薬や注射で乗り越える。痛い。痛い。
夜は母が付いていてくれた。 隣のベッドでいびきかいていて笑っちゃった。 疲れていたのだね。ごめんね、ありがとう。
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