午前中、昨日の病院へ。剛くんと2人で話を聞きにいく。 昨日と同じ説明を受け、剛くんは「治るなら胸を全部取るほうがいいです」と言った。 先生に「伯母から紹介された病院へ行きたい」と伝えた。 自分の体のことなので遠慮している場合ではないのだ。 少し気を悪くされたようだったが、承諾してくれた。 しかし検査内容の貸し出しはしてくださらなかった。
午後からもうひとつの病院へ。 入るとそこはホテルのロビーのような明るさだった。 ソファー1つにしてもおしゃれ。受付に名前を書いて待つ。
2階にある診察室に呼ばれ、先生に会う。 優しそうな先生。これまでの経緯を説明して、視診と触診。 もう一度検査のやり直しだ。前の先生は紹介状しかくれなかった。
超音波とマンモグラフィー。 同じ内容の検査だったが、すべて女性による検査だったので気持ちも違う。
お昼を食べているときに、剛くんがこんなことを言った。 「さっき置いてあった本にステージってのがあって、 それが5だったら末期なのだって。 綾ちゃんのは5だって昨日言ってなかった?」 そういえば昨日告知されたときに、がんが「レベル5」だと言われていた気がする。 え???私はもう末期なの??
結果を聞きに行く。 やはり右の乳房にはいくつもしこりがあるらしく、 脇の下のリンパにも転移の可能性が大きいので全切除になるらしい。 (やっぱりだめか)そんな気持ちが伝わったのか、 先生が「右胸の1/4にしこりが集中しているみたいなので そこだけ取る方法が可能かを調べてみますか?」 可能性が少しでもあるならと返答。 剛くんは全部取った方が安心といった。明日から手術前の検査が始まる。
念のため細胞診もする。 超音波をしながら胸を取ることよりもショックを受けていたことを聞いてみる。 「もう赤ちゃんは作れないですか?」 「それは一昔前の話であって妊娠出産は可能です。 ただがんばって産んでもお母さんが小さい頃になくなる可能性を考えたら すすめられないという社会的理由だけですよ」
2人目をと考えていたところだったので、可能性はゼロじゃないとうれしくなった!
そしてさっき剛くんが言っていた「レベル5」「末期」の話を聞いた。 先生が説明してくれた。 私が「5」と言われたのは、ガンの悪性度なのだそうだ。 これが「5」だということで、100%取った細胞が ガン細胞だということを表しているらしい。 「末期」とかいうものは「ステージ」と呼ばれる。 私の場合はまだリンパ節にいくつ転移しているかわからないので 病理の結果が出てから説明がある。
また乳房再建の話も聞いた。 ここでは同時再建をしてくれるそう。 生理食塩水を入れる方法で、1年後くらいに福岡で中のバッグを 入れ替える手術をしてそこで乳首も作ってくれるらしい。 そっか無くなっても作ればいいのだ。
この病院に来て本当によかった。 実はそれまでお先真っ暗のように感じていたものが、 ぱーーーっと明るくなった。
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