消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1921年03月12日(土)

小さな野の花柄の便箋
好きだったのに
全く違って見えた

照明のせいだろうか
視力だろうか
自分の心の在り様か

しらじらしく
よそよそしく
そらぞらしく
さむざむしく
よわよわしく

気取ってさえ 見えた

楚々とした色だったのに
軽やかで爽やかだったのに
さり気なくそよいでいたのに

もう使わないと思う
もうそこには書けない




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

* * * * * * * * * * * *        
* * * * * * * * * * * *        

− ささやかに −          

*  **  ***  ****        

日付は通し番号として記しています         


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