この道の先に見えるもの。
希里



 また会おうね。

2人でいるととっても落ち着いた。
じゃれ合っているのが嬉しくて、楽しくて。
全身でひろを好きだと感じた。
ひろも同じ気持ちでいてくれてるのがわかって、嬉しかった。

指輪がほしいって私はわがまま言って。
でもひろはそのわがままを聞いてくれた。
2人でおそろいのリング。
私のにはひろのイニシャル。
ひろのには私のイニシャルを刻んで。

でも時間はあっという間に過ぎる。
1時間、2時間、3時間と。
どんどん奪われていく。

今ここで私が残れたなら。
心だけでもひろのところに残れたなら。
そしたらどんなにいいだろう。

何度も帰りたくないって言ったね。
帰らなくていいよって言ってくれたね。
その気持ちだけで私は満たされてた。

再会した空港へ戻る。
私の首にはひろがくれたチョーカーが。
これは私を守ってくれるもの。
ずっと大事にするよ。

搭乗口へ進む。
手はずっとつないだまま。
ひろの感触を覚えておきたくて、人目も気にせずキスしたね。

搭乗口へ進んだ私は、
1人になって、
さっきまでつないでいた手はもうない。
さっきまで私を包んでくれていた人はもういない。

飛行機に乗り込んで、座席に座る。
そして動き出す飛行機。
離陸の瞬間
私の目には涙が溢れた。

この地にいたかった。
この地にいる人と一緒にいたかった。
離れていく感覚。
寂しい。寂しいよ。

また、会いに行くから。
絶対にひろと一緒にいるから。
ずっとずっと私はひろと生きたい。

また会おうね。
大好き。

2004年10月11日(月)
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