空中楼閣

2004年06月06日(日)



あの日 濃い霧が


僕と 君を包んだ


君は笑って行った


僕は泣けなかった


首筋には 銀の刃


銀が 僕を誘った


君の目に映る 紅


僕は緋に 染まる


白と灰色と赤と銀


朝焼けが僕を襲う


もう光は届かない


僕の真ん中に 黒

君を殺した僕は あの日 涙と共に僕を殺した
雨と血に濡れた僕達のハコブネは 霧に沈んだ

それでも 僕達は


僕は 生き続ける
 



 
珈琲は、アメリカンにしたよ。
モカの香り、好きだったよね。
マスターに頼んで作らせたよ。
この日の為だけの、ブレンド。
毎年、一日限りの特別な珈琲。
本当は真夜中が良かったけど。
早朝って事で許して欲しいな。
あの時とは違う、晴れの今日。
胸を刺す棘は、あの時と同じ。
誕生日おめでとう、僕の爆弾。
 
 


 < 過ぎ去りし過去  INDEX  未だ来ぬ未来 >


亨 [MAIL]

My追加