空中楼閣

2004年05月04日(火) 轢かれた猫

 
少し前に通った道路を今日も通る。
あの日、猫が轢き殺された場所には何も無かった。
 
既に猫かどうかさえ判別付かない程の死体。
 
友人が目を背けた死体に釘付けな私の瞳。
 
でも、思い出そうとすると記憶はどこか朧気で。
数日前の事なのに。
もう懐かしい思い出に成りかけていて。
 
引き換えに、ひどく鮮明な記憶。
一昔も前の事なのに。
思い出に成り得ず、昨日の事のように染み付いて離れない。
 
それは悪い事でないと思うけれど。
多分、とても不健康で不健全な事なのだと思う。
 


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亨 [MAIL]

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