弱Sonファイブ
三田線日比谷駅。 地下通路の一角に 大きなササが置いてあって 短冊がいっぱいかかってます。 そばには何も書いてない短冊が いっぱい置いてあって 誰でも自由に ササにくくりつけたり 広告を印刷して ビラとして配るのは やはり法に抵触するかどうかは別として、 こんなもんを見て 加護さんが 素通りできるわけがない。 「おい、短冊あるよ」 「あ、ホントだ」 「願い事かきたい?」 「かきたーい」 かきたい って聞いて いやらしいこと考えてるあんたは ぜったい関西人だ。 そんなマニアックなこと 考えてるなんて あんたもう 色情狂い一歩手前よ! つーわけで 短冊につらつら書いて ササにくくりつけてると 「なんて書いたの?」 って言うので 「見せるのはいいけど、書いたんか? もう行くよ」 って言いながら 他の人が書いた短冊を見る。 -みんなが幸せでありますように- -□□くんが就職決まりますように- -ぜったい就職が決まりますように- -△△ちゃんとずっといっしょにいれますように- 「何でこんなこと書くの?」 「おもしろいから」 -世界で人が殺し合いますように- ... 「わかった」 ビリビリビリ ビリビリビリ ビリビリビリ ビリビリビリビリビリビリビリビリビリ グチャグチャ(ポイ) ... -○○が幸せでありますように- 書き直した短冊を 見せながら言った。 「○○ちゃんが」 「...」 「幸せでありますように」 「...」 「...」 「おこってる?」 おこってない。 |