2007年08月16日(木) |
第629話 実録 流れ行くちびた |
【注意】 本日の日記は事実に即した時系列・会話で構成されてるため、長いです。
8月13日(月)午後 栃木県那須塩原市鳥の目河川公園脇の那珂川にて。
長男はノアのリードを持って本流のやや端、流れが緩やかなところでノアを遊ばせていました。 私と実家の母(以降『母』)は川原の岩に腰をかけて子供たちを見ていました。
ビーチサンダルを履いたまま、じりじりと本流に向かって進んでいく次男のちびたに皆が口々に注意します。
私「サンダル流されちゃうから、脱ぎなさい。それにそっちは流れが速いよ。」 母「○○ちゃん、危ないからもうこっちに帰っておいで。」 ち「大丈夫、だーいじょうぶ。ヲレすごいよ!流れに逆らってここまで来れたよ!」
やがて腿の真ん中まで本流に入ったところで身動きが取れなくなるちびた。 激流に足元をすくわれそうで動けないのです。
ち「おかーさん!助けて!動けないよ!流される!!」 私「だから言ったでしょう!少しずつこっちにおいで!」
ち「無理!ちょっとでも動いたら倒れる!」 母「ちょっと、何か持ってないの?ヒモは?」 私「紐なんかないもの。ずぶ濡れになっていいんだから、ちびた!流れながら岸に向かって泳ぎなさいよ。」 ち「やだよ!絶対に流されたくないよー!」
流れこそ速いものの底の浅い川なので、相当の距離を泳げる次男は溺れ死ぬことはまずないのです。
それに200m先には鮎のやながかけられてるので、岸に泳ぎ着けないとしても最悪でもヤナまで流されれば助かるのですよ。 私や母が助けに行って足元をすくわれて転ぶ方が、反射神経がどんくさい分、ちびたよりよほど危険が大きそうです。
私「だいじょぶだって。あそこにヤナがあるから。絶対溺れ死ぬことは無いよ。諦めて流れないさいよ。岸にたどり着けるってば。」 ち「やだっ!!!お兄ちゃん!知らん顔してないで助けてよ!(怒)」 長「は?好きで行ったくせに何威張ってんの?」
ち「おにいちゃん!助けてって!・・・・・・・。あーっもーっ!!お前になんか頼らないよっ!ノアちゃーん!ノアちゃーん!」
ノ「わんわんわんわんわんわんっ!!」 ち「吠えるだけかよーーっ!使えないなーーーーっ!」
ノアは自分の泳ぐ力が及ばないような流れの速いところには、絶対行かないのです。 ある意味ちびたよりずっと賢いです。 ちびたが危ない場所にいるので(早く戻ってきなさいよ!)と心配して吠えてるのですよ。
それまでノアと一緒に面白そうに事態を眺めてた長男、そばに生えてる葦をぽきりぽきりと折るので、それにつかまらせて助けるのかと思いきや、ほっとした顔で手を伸ばすちびたに向かって・・・・
長男「ほーら。これにつかまって流れていけよ!(笑)」 ち「ひどいっ!ひどすぎるっ!鮎と一緒なんかいやだあぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
うっかり手を伸ばしたばかりにバランスを崩して倒れて流される次男ちびた。最後まで叫びっぱなしです(苦笑)。
ちびたはやがて岸辺に生えてる葦の茂みに隠れて姿が見えなくなりました。 深さは50センチぐらいと言えども心配になり、長男を救出に送り出しました。
「ったく!迷惑なんだよ。みんなが注意してるのに勝手なことしてさぁ!」 ブツくさ言いながらも葦の茂みに向かった長男が、なにやらちびたに向かってからかうように声をかけたかと思うと、ビーチサンダルだけを手に引き返してきました。
長「サンダルが流れたらもったいないから回収してきた。」 私「ちょっと!ちびたは!?」
長「全然心配ないよ。甘ったれてるだけなんだよ。草につかまりながら歩けばこっちに来れるのに僕につかまらせろとかいうんだよ?だからほっといた。」 私「あ、そう(苦笑)」
ちびたはよほど長男の仕打ちが腹に来たらしく、声変わりのしていないキンキン声で悪態をつきながら葦につかまりつつじわりじわりとこちらに戻って来る気配。 声が次第に大きくなります。
ち「もう許さねーからな!覚えてろよ!お前なんか・・・お前なんか・・・自分の星に帰れ!」 長「(爆笑)許してくれないんだ?あっはっはっは。お前こそ猿の惑星に帰れよ!」
ち「なんだよお前なんか根暗マンサー(意味不明)のくせに!!!」 長「はいはいはい。暗くて悪かったな!お前なんか海まで流れてりゃいいんだ!お前こそ自分の星に帰れよ!」
私「・・・・・二人ともどこの星のもんだよ・・・w」
兄弟喧嘩に興味がないので一人で遊ぶノア
ち「(やっと姿が見えるところまで来て)おかーさん!何でずっと座ってんのっ!ヲレ、死ぬとこしたんだよ!?」 私「(笑)死なないって。だってヤナあるもん。鮎と一緒につかみ取りしてもらえたじゃん。」 母「那珂湊まで流されてたら、きっと漁師さんが網で助けてくれたわよ〜。」
ち「あ〜も〜!信じらんないよこの家族!どんだけだよっ!???」
やっと戻ってきたちびたに向かってノアが駆け寄り、一心不乱に顔を舐めて歓迎の意を表してます。
浅い川でずぶ濡れになったちびた ち「ノアちゃーん。最低だよね、この人たち!」 ノ「ぺろぺろぺろぺろ」
ちびたが私や長男に叱られてると、心配して仲裁を買って出るノアですが、川での救出をする気はないようでした。 ちびたが本気で怖がってないのを見抜いてたのかな???
そんなこんなで川遊びが終わった日。 ノアもちびたもぐっすり夜までお昼寝してました。
いい夏休みでした!!!(笑)
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