2004年12月09日(木) |
第396話 埃くさいのだ |
散歩していてあせるのは、今にも雨が降りそうなとき。
私が濡れるのもノアが濡れるのも、たいして気にはしないんだけど、何しろ私たちが歩いているのは土の上。 田んぼの中のあぜ道を歩いていることが多いから。
降り出した雨が大粒だと、乾いた地面をたたくときに、もうもうと細かい土ぼこりを起こすのですよ。
靴、靴下、ジーンズを身に着けている私はいい。 脱いで洗えばいい話だから。
問題はノア。 地面からおなかまで30センチぐらいかな・・・。 湧き上がる埃をまともに全身に浴びてしまう。 最初から降ってればレインコートを着せるのだけど。
降り始めに出会っちゃうともうシャンプーするしかないわけで、私としては雨が降り出しそうなときは様子を見ていたい。 まあ、そんな人間の都合とノアの大腸・膀胱が都合よくマッチするわけでもなく。。。。
先日の台風崩れで雨が降ったとき、夜、雨が降りそうなときにノアがおしっこしたそうでした。 顔が必死なんでわかるんですよ。
「トイレシーツでしてごらん?」 話しかけるも、悲しい顔でお手。 「くううううん・・・」
夫が「嫌がってるんだから外でさせてやれよ。」と。 ノアに甘い夫。
ノアを連れて外へ出ると、今まさに大粒の雨が。 「だー!ノアちん、ダッシュでいって、ダッシュでしっこだ!」 声をかけて交差点を渡り、農道に入る。
するとノアちん、切羽詰ってたはずなのにすぐにしっこをしない。。。 「ノアちん、ち〜よ。ち〜!」 バタバタと音を立てて降り出す雨。
その日、田んぼの周りの草むらは、きれいに刈り取られ、捨ててあったらしい空き缶やらコンクリートのかけらやら雑誌やらがあちこちに小さな山を作っておいてありました。
景色が変わっちゃったんで なかなかおしっこの場所を決められないノア。 ほんとに用心深いっていうか小心者っていうか。
そうこうしてるうちに雨は本降りに。 はあう・・・。
たちまち土煙が舞い上がってノアは埃まみれになりました。 降り始めの雨に当たったところも、空気中の埃がたっぷり含まれていて、埃っぽい。
しくしくしくしく。
くるくると回ってやっとシッコの場所を決めたノアは、用を足すとすっきりした顔で (さ、帰ります) と家のほうに顔を向けるのだった。
家に帰って「埃くさいノアちんのお帰りで〜す」と声をかけると、神経質な夫が 「すぐに洗えよ。」と。
それには返事をせずに足だけ洗ってリビングに連れて行き、 「うわーほこりくさー!」とか 「うわ!ここも埃くさ!」などとひとしきり騒いでみる私。
夫、私の心中を察してくれたらしく 「んじゃ俺が洗うよ・・・・」と(笑) きれい好きな夫のおかげで、私、この1年ほどノアをシャンプーしてないです。 あー、便利だありがたいありがたい。
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