2004年10月27日(水) |
第379話 猫ゾーンにて |
住宅街の中を遠くまで行くと、古い住宅の並ぶ地区に行き当たります。 30数年前に分譲されたあたりで、その頃の最先端だった家々が並んでいます。
その古い住宅街は、よく手入れをされている家が多いんですよ。 壁を塗り替え、植え込みに手をかけ、どの家も高齢化して子供がいないらしく子供のおもちゃが散らかっていることもありません。
そんな落ち着いた住宅街の中に猫ゾーンがあります。
場違いな感じの古い木造モルタル2階建て。 その1階の端っこの部屋の玄関前にいつも猫たちがたむろしています。
多いときは6〜7匹。 少ないときでも2〜3匹。 多分その部屋に住んでる人が餌を与えているのでしょうね
お産の季節の少しあとには子猫がきょとんとした顔でこちらを見ています。 親猫は殺気立った顔でノアを睨んでいます。
もちろんノアは興奮してそっちに行こうとするので、引っ張ってしまい、面倒なことになるのでなるべく猫ゾーンには行かないようにしています。
なんで猫ゾーンかというと、その猫たちはあたりの草むらやら公園やらにシッコとかウンチョスとかをし放題なわけです。 あたり一面にその匂いがするらしく、ノアはその近辺に来ると顔を上げることもなく一心不乱に匂い嗅ぎ。
背中毛は一列になって逆立ってるわけですよ。
なるべく猫ゾーンには近寄らないようにしてるけど、大雨や台風の後に安心して歩けるのはやはり住宅街なので、そちらに足が向いてしまうわけで。
この前の台風の後、そちらに歩いていったら、猫たちが乾いた暖かい場所を求めてそのアパートの一室の前においてある洗濯機や箱の上に群がってました。
興奮するノア。 シャーフー唸りながら睨みつける猫たち。
ふとその中の1匹が洗濯機から降りてゆっくりとこちらに向かって歩いてきました。
明らかに「やんのかコラぁぁぁぁ!」状態。 一方、「ハフハフハフハフハフハフ!!」興奮度MAXのノア。
「だめだよ!帰るよ!」 リードで合図をして足早に立ち去ろうとする私に引きずられるようにしながら、振り返り振り返り猫を睨むノア。
大柄の縞々の猫は尻尾を高く掲げて私たちの後を付いてきます。
こ、こわー。 迫力ありすぎー。
いつも思うけど、犬に比べると猫は野生動物っていう感じがするね。 けんかをしたら絶対にノアなんかかなわないと思う。
やがて猫は立ち止まり、こちらを睨んでいました。
ノアは最後に「うがあああああああっ!」と一声うなり、その直後に (どうです?こんなもんでいいですか?)というように私を見上げました。
・・・・頼んでないって、そんなこと。(^^;)
「唸らないでいいの!」 と叱ると(へっへっへ)と少し笑ったような気がするんですけど。
気のせいですかね。。。。
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