2004年09月15日(水) |
第362話 トウモロコシ泥棒の正体は |
月2回、定期的にお店にきてくれるSさんは、大地主さんです。 今は使ってない広い畑を細かく区切って近所の人に貸してるそうです。
みんなが大事に育てている夏野菜。 あるときから頻繁にトウモロコシが盗まれるようになりました。
「収穫期をずらして長い時期楽しめるように作ってるところではね、ちゃんと食べごろのだけが盗まれるのよ。」
みんな、最初は犯人は人間だろうと思ってたのですが、Sさん曰く 「もぎり方が不器用すぎて人間じゃないような気がした。」 そうで。
Sさんが密かに疑ったのは、近所のイエローラブらしい。 私「え?なんで?」
Sさん 「だってねえ、その家、ラブラドールを庭で放し飼いしてるんだけど、しょっちゅう逃げ出すんですよ。
そのたんびに農家の庭先に干してあタネ用のトウモロコシをバリバリ食べたり、ふかして干してある干し芋をジャンプして食べたり、もう、すごかったんですよ。」
「穏やかで人のいい飼い主さんがそのたんびに頭下げて謝って回って。」
「その犬がまた、なんでも食べるのよ。キャベツも大根も生のサツマイモもジャガイモも小松菜も食べちゃうんですよ。犬なのに。信じられる?」
私「。。。。(苦笑)」←思いっきり信じられるヒト
Sさん 「近所の人たちも口には出さないけど疑ってたんじゃないかなあ。 ところがね、うちの母が本当の犯人を見つけたんですよ。
獣道をたどって裏山に入っていったら、山の中にトウモロコシの皮と芯がこんもりと山になって捨ててあったんですって。」
「そばにあった糞からタヌキの仕業だってわかったんですよ。 考えてみれば、近所の何でも食べちゃう犬はいつもその場で食べるけど、山まで運んでたべたりしないですもん。」
私「(ちょっと力なく)あはははは・・・」
話を聞いてる間、ずっと考えてたのはね、 (うわー、やりそー。ノアならやりそー) ってことでしょうか。
だってキャベツも芋も小松菜もジャガイモも、なんでも食べるし、トウモロコシだって、いい匂いに熟してるヤツだけ選んで口でもぎって食べる、ぐらいのことはしそうだなあ、と。
ラブラーとしては 顔も見知らぬ犬とはいえ、同じラブラドールの濡れ衣がはれてほっとしました。
それにしても・・
タヌキは1本ずつ手でもぎりとって口で咥えて山に運んで食べたんですかね。 夜中にトウモロコシをもぎって運ぶ姿、ちょっと見てみたかったり。
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