MUSIC春秋
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 2008年10月26日(日)
群衆とクラウン

セグロセキレイ


昨日のつづき。

大勢の観客の中で
ヅラなんてかぶってるの自分だけだって
そう思うと辛い、と友人が言う。
そうやって人を羨んだり妬んだりすることも。
うん、辛いね。
でも、そうとは限らない。
あなただけじゃないかもしれないよ。
抗がん剤の点滴を風呂敷に隠して
病院を抜け出してきたお客さんがいたって
前に梅ちゃんが話してたし
これだけ人がいれば大病を抱えてる人だっている。
がんの治療を経験した人だって。
もしいないとしても
悩みや悲しみや孤独、辛い過去…
みんなそれぞれ何かしら抱えてる。
だから思いきり笑いたくて
みんな梅ちゃんに会いに来てる。
梅ちゃんはそれをよくわかってる。
あなたのこともその病気のことも知らなくても
ちゃんとわかってるよ。
だから人からくだらないと言われることを
あんなに真剣にやってるんだ。
悩みが解決するわけでもなく
悲しみから解放されるわけでもないけど
心が温かくなったり
がんばろうって勇気が湧いたり
そりゃみんながみんなそうとは言わないけど
会場にはいくらでもいると思うよ、そんな人たちが。
私自身は病気ではないけど
人を羨んだり妬んだりする気持ちとなら
私もまだ戦ってるよ。



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