2004年02月14日(土)
火事
♪I Never Stopped Loving You/Survivor
2003年の2月14日。 玄関の戸を激しく叩く音と 叫ぶように呼ぶ女性の声で 飛び起きた 午前6時半。
2階から駆け降りると 玄関の戸が全開していて 外が騒がしかった。
サンダルを引っ掛けて外に出ると 隣家の窓から煙が噴き出していた。 消火器を抱えた大人が数人いた。 「119番は?○○さん(隣人)は?」 誰も答えてくれない。 聴こえた言葉は 「窓を開けると余計燃える。」 「もうだめだ。」 中から ドカン ドカン と 爆発音が連続して聴こえた。 家に駆け戻り 鳥かごを裏口から持ち出す間、 壁越しにも 爆発音が何度も聴こえた。
「ホースを蛇口に」と 近所の奥さんに頼まれても 右往左往するだけで 役に立たない自分。
煙が隣家の屋根から漏れ出し、 みるみるうちに 猛煙となって 大きな大きな渦を巻いて 空に上っていった。 見たこともない 大きな渦。 どこにいたのか、 ヒヨドリが大きな叫び声を上げて 飛び去った。
自分の家の軒に 火が燃え移る瞬間を見たときには すでに消防士による消火が始まっていた。
隣家は全焼してしまったけれど 延焼は最小限、 隣人は怪我を負いながらも 近所の住民たちに救出されていた。 私が 何もかも諦めて 逃げ出していた時に。
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