「にこにこばかりもしてられない。」
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運動会の駐車場券のくじびきにはずれた。 ハズレ券には 「残念ですが、徒歩、自転車でお越しください。」と書いてある。
モックンが 「いやー、こりゃー無理じゃないの〜。フツー、妊婦は優先でしょ。」 と、まっとうなことを言うので、
ふふふふ。これが現実ってもんなのよ。 と、教えておいた。
マイノリティーは、保護されたりしないものなのさ。 そして、こんなことくらいでめげてたら、子育てなんてできゃしないのさ。
かしこく立ち回る才覚がなけりゃ、子育てなんてキッツイのだ。 そんなめんどくさいこと、誰だってうんざりなんだろーなー。 それが、「少子化の現実」さ〜。
駐車場が足りないことも、 足りないけど、時間によっては空きが出るところがあることも熟知しているので、 まぁ、なんとかなるさ。と、裏ワザ的攻略法を練っていたら、 突然、駐車券が来た。 「おかあちゃん、これ、先生から〜。」
へ。なんで。 優遇される覚えはない。 ていうか、むしろコワイ。 むー。ありがたいにはありがたいが、 大くじびき大会を開いて弱者を切り捨てごめんにした役員さんの顔は 丸つぶれなんではないか。これ。
でも、臨月の妊婦さんが駐車券がはずれた事は、誰にも知らせてないのにな。 なんだ。この駐車券。
と、首をかしげているところに、タイミングよくPTA会長から電話がきた。 去年の駐車場の区画割がどうだったか、 今週発行の広報のチェックがどうだったか、というような話をしたあとで、 「あ、そうそう、この駐車券は、なに?」と聞くと、 「ああ、今年は本部役員には全員に配ることにした!」 「えー!知らんかった〜。」 「あれ?言うてへんかったっけ?」 「初耳〜。9月の役員会、産休もらってるもん。」 「あ、いや、その前にオレいうてなかったっけ・・・?」 「知らんで〜。」 「本部はさ、一般以上に貢献してんねんから、もらっても当たり前じゃ〜、ていうてなかったっけ?」 「ひーえー、聞いてない、聞いてない。そ、そそそそんなこと、言うたら袋叩きちゃうん!!」 「わはははははっ!文句いうてくるやつは、本部やってから言え!っていうたらえんちゃうん!」
あっぱれ。会長。 不特定多数にケンカ売ってるよーには思いますが。 ワタクシ的には、こーゆーオッサンのほうが好きである。
電話を切ったあと、 本部役員にもらえる駐車券だった〜、 でもこんなん使ったら、地区ではずれた人や、切り捨てごめんの役員さんに面目ない〜 と、うじうじしてたら、 「考えすぎやで。使っといたらええやん。みんな、見たらわかるって。」 と、モックン。
・・・見たら。
ああ。
ふぅふぅ言いながら、スローモーションですり足移動してくる、ちっこい横綱。 話しかけたら、返事をするのに肩で息しながら一呼吸おくわ、 「ちょ、ちょっと座ってもいい?」とへたりこむわ。
・・・・・見たら、さすがになんにも言えんか。なるほど。 どーやら、臨月の妊婦て、自分で思ってる以上にド迫力らしい。知らなんだ。
なにかごちゃごちゃ言われたら、うっちゃれ! という、気持ちで使うことにしました。ごっつぁんです。
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