「にこにこばかりもしてられない。」
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2001年11月08日(木) ナミちゃん

用事があって裏の美容室に行ったら、
ナミちゃんがちょこんとイスに座っていた。

マルを見て、ナミちゃん、大喜び。
「あらぁ!かわいいねぇ。おいでおいで。」

マル、ケープから出ているシワシワの小さいおばあさんの顔にビビル。

「コワイ?怖くないよぅ、ナミちゃんだよぅ。ナミちゃん、79歳だよぅ!」

声がでかい。
耳が遠いのだそうだ。
足も弱いので、予約が入ると車で先生本人が迎えに行って
店につれてきてカットして、また送っていく。

「ナーミーちゃん。ナミちゃん怖くないよぅ。」
ひきつるマルに、ナミちゃん、歌を歌ってくれた。

「♪ナ〜ミちゃんたらギッチョンチョンで、パ〜イのパ〜イのパ〜イィ!」

余計にこわばるマルを抱き上げて、
ナミちゃんのそばに立つ。

ナミちゃんがごそごそとケープのしたから手を出した。

外側に曲がった指。
爪も曲がってる。
シワだらけで、枯れてて、たくさんのシミのついた小さな手。
マルの頭をなでようと、手を伸ばす。
開いたままうまく握れないてのひら。

マルは怖がってしまった。

マルを怖がらせたと、ナミちゃんが手を引っ込めようとする。

「おばあちゃん、さわらせて。」
ナミちゃんの手を握る。
ナミちゃんの、冷たいシワだらけの手の甲をもう片方の手で何度もさする。
「おばあちゃん、働きもんの手だね。」

おばあちゃんの手を、嬉しそうになでている私を、マルがじっと見てる。
ナミちゃんがマルに笑いかける。
マルも、照れながら笑い返す。


「おばあちゃん、私もおばあちゃんみたいな働きもんになれますように。」
といって、ナミちゃんの手を離した。


ナミちゃんは、
私のことをなでてくれた。


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