Mimi の映画感想記

2002年06月17日(月) MISHIMA(三島由紀夫)

図書館の貸しビデオコーナーにて見つけ、「なんじゃこりゃ?」と思って借りた作品。
こんなの日本でやってたかなあ、とBJ共々首をひねっていたのだが、ちょっとウェブで調べたところやはり国内未公開だそうだ。
こんな豪華キャストに豪華製作者なのに・・・・勿体ないなあ。なんで公開されなかったんだ?やっぱり内容がまずいのか?映倫チェック!?

三島由紀夫の自決の日を、「金閣寺」ほか三作品の劇中劇と絡めて描いた作品。


主演・緒方拳

製作総指揮・フランシス・コッポラ、ジョージ・ルーカス

監督・ポール・シュレイダー


他に出演は、沢田研二、李麗仙、永島敏之、烏丸せつ子、左幸子、大谷直子、三上博史、萬田久子ほか。


しかしカルトな映画だった〜。
三島由紀夫を良く知っていて、「楯の会」が何であるかもわかっていて、当時の背景も熟知したうえ、三島作品を読んでる人でなきゃ絶対わからん!!!!

ちなみに私は、一応常識として読んでおかねばと思って三島作品は「仮面の告白」と「金閣寺」だけ読んだのだが。
すみません。金閣寺燃えるとこまでたどりつけませんでした。

舞台で「黒蜥蜴」は見たけどな。ってそういう問題じゃないか。


でも、外人が監督だったわりに良く描けてたと思う。
おかしな描写や場面も無かったし。
緒方拳はやっぱりうまい。でも惜しいかな、あの四角い顔は三島のイメージからはかけ離れてたが。
そのへんハリウッド映画だと、「ガンジー」にしろ「マルコムX」にしろ、本物に良く似た俳優でちゃんと撮れるから羨ましい。

三島が自決した場面については、かなり「かぶれ」ていた現国の教師かなんかから良く聞かされたので一応知識としては知っていたのだが、この映画を見て思ったのはただひとつ。



「・・な〜〜〜んだ。
要するにこの人、終戦(敗戦)による価値観の変化についていけなかっただけじゃん。
あの当時、愛国少年たち(野坂昭如とかな)が通ってきた社会の激変と価値観の崩壊を、頭良すぎて乗り越えられなかっただけのことかあ。」



でも勿体ないなあ・・・あの人、もうちょっと長生きしてたらどんな作品を遺してくれたんだろうか。


なんてね。映画とは関係ないとこで色々思わされてしまった作品でありました。



参考ページ→MISHIMA









My追加


 < 過去  INDEX  未来 >


Mimi [HOMEPAGE]

My追加