川底を流れる小石のように。  〜番外編〜  海老蔵への道!
もくじを見てみるひとつ前現在に近づいてプチ画像日記


2005年01月12日(水) あけました。とっくに。

 1月も、もう20日になろうとしてる。
 遅まきながら、明けましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。


 

 初観劇は、3日か4日あたりにしようかな、と思っていた。
 なにしろ年末年始、ことに31日〜2日にかけては、
 当然のごとく毎年必ず実家で過ごしてきたし、
 今回もそうなるのだろうな、と思っていた。

 遠く離れて暮らしてる分、お正月くらい家族で過ごさないと申し訳ない気持ちもあるし、
 暗黙の了解というか、沈黙のプレッシャーというか、
 当然一緒にゆっくり過ごすんだろうな?みたいな空気。
 何度も、海外で年越しとか、スキー場で初日の出とか、
 色々夢見てはみるものの、結局かわらず実家で過ごす年のはじめ。

 けれど、歌舞伎な友達に、お正月はやっぱり初日がいいよ〜、
 特に昼の部は、振る舞い酒や獅子舞や、色々あって目出度くていいよ〜と誘惑され、
 私も思わず2日の初日の切符をお願いしてしまった。

 これを観るためには・・・・、えーと、
 2日の朝、早い時間の新幹線に乗らねば。
 2日は、毎年大勢来客があるのだけれど、母に手伝えなくてごめん!と詫び、
 ともかく新幹線の手配。

 1日は、雪の中従兄弟の子供達(6歳、4歳、2歳)と雪まみれになって遊び、
 3ヶ所も初詣し、
 ずいぶん飲んだ。
 夜寝る前、父に「明日の朝、早い新幹線で東京に帰ります」と挨拶すると、
 前もってちゃんと話しておいたはずなのに、微妙に嫌〜な顔されてしまった。
 その目は「年明け早々お芝居だと〜?!」と言ってるね?

 2日酔いのまま、真っ暗な中、母にだけ挨拶し、
 父を起こさずに、そっと家を出る。(なんか悪いことしてるみたいな気持ちになる)
 新幹線も、思ったよりすいてる。
 母は「幕間に食べなさい」と手作りのお弁当を持たせてくれた。
 ありがと・・・。

 新幹線が寒空の中、びゅんびゅん走ると、
 気持ちもだんだん軽くなり、そうさそうさ!年明け早々初芝居さ!今年も行くぜ!と、
 普段のお気楽モードに。
 ぐっすり眠って、東京到着。

 久々の演舞場であったが、着くなり早速パリで知り合った成田屋な方々と会い、
 気が付けば、この日、示し合わせたわけでもないのに、
 あらゆる成田屋つながりの友達と新年の挨拶を交わすことができたのだった。
 皆さん、今年も気合が入ってますな!うはは。


 そうしてむかえた演舞場の初日。

 「毛谷村」では、海老蔵と菊ちゃんが、若々しい武道の達人の力持ちのカップルで、
 なんだか新年早々、元気そうな2人が見られてうきうきしてしまう。
 このお芝居、小さな男の子が出てきて、可愛らしく活躍するのだけれど、
 その子役の男の子が、ともかく「ふや〜っ」とした可愛い子で、
 そのぷにぷにしたほっぺや、小さなあんよや、眠そうなの?と思えてしまうおめめが、
 すっかりツボにはまった私。
 ついつい目がそちらに向いてるうちに、微笑ましく終わってしまった。

 松禄さんの奴道成寺、
 かなり手ぬぐい捕獲率の高そうな席だったので、いつ撒かれるのか?とワクワクしてた。
 が、手ぬぐいまきは行われないようで、
 残念。

 「文七元結」は、お正月にはピッタリな、お目出度くも楽しい、涙と笑いの演目だった。
 なにしろ人情話だもの。
 そこはやっぱり初泣きさせてもらい、
 菊五郎さんとたのやんに、大いに笑わせてもらう。
 團パパのお江戸復活は、大きな大きな拍手で迎えられた。
 大店の話のわかる旦那さんの役のパパが、とっても大らかでよいかんじ。
 ますます目出度い。
 しかも、色んな意味で「凄い子役」と噂の研祐君が、
 尾上右近を襲名するということで、劇中口上まであり、めでたさは絶頂に!
 鳶頭役の海老蔵も口上には列座し、
 「NHKで武蔵の撮影をしているときに、右近さんから電話をもらい、
  役者になりたいが、お家の清元もあり迷っているので、新ニイ相談にのって欲しいといわれた。
  10歳の少年が真剣に役者の道を考えるなんて凄いことだと思う。
  自分は10歳の頃、なんにも考えていなかった。」みたいな話をしてた。
 あはは・・・。
 私は、幼なじみでもあるという菊五郎さんと團パパが
 2人で向き合って会話してる姿が昔から好きなのだけど、
 今回も、そんなシーンが見られてやほほ!だった。
 そんな中、幕切れ近くに團パパは台詞をすっ飛ばし、
 舞台にいる他の役者さん達も吹き出してしまう。
 脇から裏方さんがすっ飛んできて、笑いながらプロンプつけるのも私の席からは見えて、
 ただでさえ楽しい演目だったのに、賑やかな笑顔と笑いがいっぱいで幕。
 こんなポカまで、なんだか可愛らしく大らかで、
 場内の楽しげな空気に、
 パパって愛されてるんだなーとしみじみ。


 休む間もなく夜の部に突入。
 ここでMちゃんと再会。
 再会といったって、京都の千秋楽以来なので、一週間ぶりにすぎないのだけれど。
 
 「鳥辺山心中」は、パリで三回見て以来だ。
 なんか菊ちゃんが凄く成長してる!
 そのおかげで、2人の若い美しい悲しい行く末が、一層切なく感じられて、
 文七元結とは違った切ない涙を流してしまう。

 その後、松禄さんと菊五郎さんの踊りに笑ったりびっくりしたり、見入ったりで、
 最後の演目「御所五郎蔵」。
 團パパ、こちらはNHKの生中継が入っていたためか、台詞もきっちりで、
 かっこよかった。
 

 早朝から、長い一日になったが、おめでたい気持ちいっぱいで帰宅。
 今年も良い一年でありますように!



 その後、
 *最前列ど真ん中観劇初体験の巻
 *ユーミンにサインをもらうの巻
 *六助の苦悩の巻
 など、20日分のあれこれも書きたいのだけど・・・・どうなることやら。

 






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