川底を流れる小石のように。  〜番外編〜  海老蔵への道!
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2004年10月19日(火) ただいま。

 パリより、無事帰宅。
 濃い旅ができて、本当に楽しかった!


 シャイヨー宮劇場は、連日満席。
 日本人の割合は、後援会のツアーの観劇日で2割弱くらいか。
 後援会が来ていない日でも、満員で、日本人は1割強くらいだった気がする。
 もっと日本人ばかりなのかな?とか、
 空席が沢山だったらさびしいな、とか、
 まあ、出発前にはそういう心配もしないではなかったが、
 とんでもなかった。
 会場には熱いパリっ子でいっぱい!
 嬉しかったなあ。

 そして、私が一番強く感じたのは、
 さすがパリは文化の都、芸術を受け入れる懐がとても深い!ということ。
 
 字幕は出てはいるものの、
 ヨーロッパでは、あまり馴染みが薄いと聞く心中モノのストーリーや、
 日本の歌舞伎座ですら、ややもすると居眠り続出の踊りでも、
 パリの人たちの集中力は素晴らしいものがあった。
 なんというか、視線が熱いのだ。
 身じろぎもせず、きっちり見つめる。
 余計なおしゃべりする人も、私の周りには見あたらなかったし、
 居眠りする人もいなかった。
 文化を愛する社会が、本当の意味で成熟しているのだと肌で実感。

 それから、いいなーと思ったのは、
 例えば、通路から遠い内側の座席の人が遅れてやってきたような時。
 その人が「Pardon」(ごめんなさい)と一声かけると、
 その列の人たちが、速やかにささっと立ち上がってくれること。
 したがって、とてもスムーズに短時間で、声をかけた人は席に着くことが出来、
 まわりの邪魔にならないのだ。
 とてもスマート。
 (これは、開演まぎわなどに随所に見られた光景で、
  公演最中には、席を立ったりする人を私は見かけなかった)

 フランス人はプライドが高いと聞くけれど、
 やることは、きちんとやってるというか、
 これだけの美意識が当たり前のように浸透してる人々がそうだとしても、
 納得してしまう。

 こんな人々の中で、毎日舞台をつとめるのは、
 さぞ身が引き締まるおもいがするだろう。
 生き生き舞台に立つ、海老蔵や菊ちゃんを見ることができて、
 本当に誇らしく嬉しかった。
 

 シャイヨー宮劇場のロビーは広々と気持ちよく、
 一面ガラス張り。
 そこから、目の前に見える美しいエッフェル塔。
 エッフェル塔は今、ライトアップ中とかで、
 毎時間、9時、10時、11時になると、15分間くらいタワーのライトがフラッシュして、
 キラキラととてもきれいだ。
 7時半開演の前に、はじめてこのフラッシュライトを見た時には、
 わーー!と本当に感激してしまった。
 



 街並みも空気も食べ物も、
 そして何よりも、人々が、
 どこをとっても「パリ!」と感じさせてくれる。
 短かったけど、楽しい旅になった。
 色々な人やものに、感謝したい気持ち。
 Merci!








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