なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2008年04月02日(水) |
まったくズレたガソリンスタンド考 |
日本では4月1日は私の誕生日だったにもかかわらずほとんどそれを祝わずに(一人の優しい読者さんがメールをくださりましたが)なんだかガソリンが25円安くなったならないで大騒ぎをしていたようで。
…私の誕生日うんぬんはもちろん冗談ですが、なんか外から見ててこのガソリン騒動は情けないですね。10年とかかけて2大政党制を進めてきて行き着くところは意味不明な混乱。与党と野党、どっちがいいとか悪いとかの議論じゃなくて、なんだかアホらしくて見てられない気分です。一番の被害者はガソリンスタンドとその関係者でしょうが。
てなわけで、今日のお題はガソリンスタンド。…と言っても暫定税率の話じゃありません。
ドイツの某田舎のMausi宅。こと週末の朝食はその日の朝買って来る焼き立てのロールパンで始まります。…と書くと、近所にベーカリーがあってそこに買いに行くように感じられるかもしれませんが実は違う。実はガソリンスタンドに買いに行くのです。
確かに、近所にベーカリーもあるのですが、実はそこよりもガソリンスタンドのほうがパンが焼き立てでおいしいのです。で、そのガソリンスタンドに行くと、お菓子の他にカー用品、日用品等々いろんなものを売ってます。果ては酒に至るまで。
…ウソじゃありません。ガソリンスタンドで酒を売ってます。
これって、別にドイツに限った話じゃなくて、アイルランドの一部のガソリンスタンドでも売ってます。ちゃんと調べたわけじゃないけど、たぶん、世界的には珍しい話じゃないと思う。ごくごく簡単に言えば、ガソリンスタンドにコンビニの機能を付加しているというわけ。こと、ドイツのイナカではスーパーは遅くとも午後8時には閉まってしまうし、日曜日は休み。24時間営業のコンビニなどはなし。
そんな時にいわば「駆け込み寺」としての役割がガソリンスタンドにあるわけです。いい考えだと思います。どうせガソリンスタンドを24時間開けて店員を置くなら、ついでにコンビニを併設して、ついでにパンも焼いてしまえ!という発想は実に合理的です。それで実際うまく行ってるんだから。
それに対して日本はといえば、ごくごく一部を除いてガソリンスタンドが異様なほど煌々と明かりをつけている向こうでコンビニはコンビニでまばゆいばかりの光を放って別々に営業してます。これってものすごく無駄な気がするんですよね。ましてや、おそらくガソリンスタンドで酒を売っている例などないと思います(あったら教えてください。私の意見が根本的に壊れますので)。
環境への影響などから一部コンビニの24時間営業を見直しという意見が出ている昨今、その代わりにガソリンスタンドのコンビニ化を言い出す人はいないんですかね。少なくとも、酒を置かなきゃさほどの反対は起こらないような気がするのですが。ガソリンスタンドとコンビニの相乗効果(人件費や光熱費、配送費の圧縮)でガソリンがリッター1円でも安くなればそれは企業努力として褒め称えられていい気がします。
ま、日本の最近の飲酒運転の撲滅運動の盛り上がりなどから考えると、もし、「ガソリンスタンドで酒を買えるようにしよう!」なんて意見を言ったら袋叩きに遭いそうな気がします。もちろんドイツでもアイルランドでも飲酒運転をするバカタレがいます。なのにそれでもガソリンスタンドで酒を売っているというのはリスクよりも利を取った結果。
これが日本でできないと思われることは(好きな言い回しではないのですが)やっぱり日本の社会が成熟してない証拠なんですかね。もっと言えば、ガソリンスタンドで酒を買って、それを飲みながら運転するってあまり考えられない光景のような気が。
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