なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2007年05月23日(水) |
日本旅行記(3):理想の結婚式について考える。 |
結婚式。未婚の私は当然まだやったことがないのですが、自分の結婚式をイメージすると何かしら譲れないものがあるのではないかと思います。たとえば、式は絶対に白い壁の海辺の教会がいいとか(どこの夢見る少女やねん)、披露宴は気の置けない仲間内だけでひっそりやりたいとか人それぞれだと思います。私はと言えば…特にこれと言うのはないですが、強いて言えば、お金をかけずに気取らず、心温まる式…なんてかっこよすぎますか。そうですか。
ともあれ、5月3日の都内の恵比寿何とかプレイスにあるホテルで、私の親戚とその奥さんの結婚式が行われました。ダブリンにも支店がある高級ホテルチェーンでの結婚式。金持ちでもないのにこんな場所でやらなくてもいいのに…と傍目には思うのですが、どうも奥さんのほうに「譲れない結婚式」というのがあって、その「譲れない」の理想がかなり高そうな模様。まずは場所。「別に区民会館でもいいじゃん」という私の親類の側のダンナさんが言ったらしいのですが、その結果
奥さん:「そこでやりたいなら誰かほかの人とやってください」
とにべなく断られたそうな。
まあ、それに対し、「そんなわがままは許さん!」と亭主関白を決めるのもいいでしょうし、「ならそれでいいよ」と妥協するのも正しいでしょう。私なら妥協しますね。一般論として、女性は男性より結婚式に対する思い入れが強いと思われるので(根拠なき推論)、下手に妥協を重ねた結婚式なんかをしたら、死ぬまで文句を言われそうです。
ともあれ、奥さんが夢見ていた結婚式(披露宴)が始まりました。
まずは新郎新婦入場。
ここで私には譲れないことがあります…ちゅうか自分的には「常識」だと思うのですが。すなわち…
結婚式の入場の曲はワーグナーだかメンデルスゾーンの結婚行進曲に決まっている。
世の中にはドライアイスの中をゴンドラで下りてくるような恥ずかしい人もいるようですが、それでもそのときの曲ってのは結婚行進曲に決まっています(…と、少なくとも私は今日までそう思っている)。ところが、新郎新婦の入場です!と司会者が言ったとたんに流れてきた曲は、私の常識の範疇から大きく逸脱した曲だった。
…ん?この曲知ってるぞ。なんだっけ?とイントロが流れている間に考えた。曲が始まるまで思い出せなかった。その曲は
岡村孝子のフォーエバーロマンス
J-POPかい!
そういえば、中学生だか高校生のころ、一時期岡村孝子が好きだったころがあった。その時に、今にして思えばこの背中が痒くなるような曲が好きだったころがあった。だけど、この曲を自分の結婚式に使おうなんて、こと、自分の結婚式の入場の曲に使おうなんて夢にも思わなかったなあ。
そこから始まった結婚式。もういちいちは書かないけど、いろいろ型破りでして。新郎新婦はそのままウエディングケーキに直行。そして入刀。乾杯の前に。乾杯は乾杯で、私もよく知っている某都議会議員さんが、「私は政治家です。『乾杯』は『完敗』なので、合図は『おめでとう』にします」とか言い出すし(これは「なるほど」と思った)。いい結婚式だった。だけど、かなり型破りだったことは間違いない。
で、うちのMausiに結婚式の感想を聞いてみた。
「私、日本式の結婚式はやりたくない」
ほう?そりゃまたなんで?
「だってお嫁さんが、お色直しだ何だって、会場にいない。この(コースの)料理が食べられない!」
…そうですか。自分の一世一代の大イベント結婚式も食欲で片付けてしまうわけですか。
そういえば、岡村孝子のフォーエバーロマンスを聞いていたころ、新井素子の自伝的といわれる小説「結婚物語」を読んだことを思い出した。記憶が正しければ、その中でも奥さんが、「新婦が食べられるのはメロンだけ」と嘆いていたな。
かくして、結婚式が終わった数日後にこの疑問を奥さんにぶつけてみた。
「ああ、それ?メインコースの料理は後でルームサービスしてもらってしっかりいただきました」
とのこと。
なるほど。ちゃんと無駄なくできているのですね。と感心をしました。
はい。翌日はいよいよ沖縄へ。続く。
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