なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2006年02月20日(月) |
いまさら歯の矯正を始めました(4) |
ついにその日はやってきました。
抜歯。
1回2本。2回で4本という無理があるんだかないんだかさっぱりわからない予定。掲示板では「歯を抜くのは指を落とすのと同じだからね〜」と脅されて(ご意見、あまりにごもっとも)、最初はなんとも思ってなかったのにだんだん怖くなってきた。
かかりつけの歯医者さんは、こともあろうにダブリン北部にある私の家から30キロほど離れたBray。ここまで鬱な気分で朝早くに車を走らせる。
そしてアポの時間の5分前という理想的な時間に到着。歯医者さんの前の通りはパーキングチケットを事前に購入してそれをフロントガラスに貼る方式。さて、一体どのくらいいるんだろうと考えた挙げ句、二本も歯を抜くんだから2時間くらいはいるんじゃないかとにらんで、2時間分のチケットを購入。
受付で名前を言うと、待合室で待つまでもなく、そのまま診察室へ。いつも愛想の良いセンセイは月曜日の朝の8時だというのに元気そのもの。一通りのあいさつのあと、さっそく麻酔をぶすぶす打ち始める。
数分後。ペンチのようなもんを持ってきたと思ったら、一気に左側の4番目の下の歯を抜いた…みたい。そりゃ麻酔が効いてるから痛くなかったよ。それにしても、なんでたった数秒で20数年寄り添ってきた健康な歯が抜けるのよ?その真上の歯も同様。所要はわずか数秒。そのあまりの呆気なさに私は呆然としてしまう。そりゃ痛くなくて良かった。歯医者さんは慣れているんだろう。だけどさ、自分の親と一緒にいた期間以上の期間一緒に過ごした、言ってみりゃ親子以上の関係の歯をあっという間に抜いてしまうというのはなんだかひどい行為のような気がする。
で、抜いた部分に止血も兼ねてガーゼをかぶせ、それを噛むようにしておしまい。所要15分。…そう、たったの15分。おーい、2時間分のパーキングチケットを買った私はただのアホ?
で、センセイは、「じゃあまた明日ね。こういうことはさっさとすませてしまおう」
…へ、あ、あ、明日?
会社に着いて壁にかけたカレンダーを見て気がついた。
今日だと思っていた予約は実は明日だったということに。
そう、今日は、アポもないのに歯医者に行ってしまったわけ。そのことをひとことも言わずに黙って歯を抜いてくれたこのセンセイは偉大なのか、それとも私以上のおマヌケで私が日付を間違ったことに気がついてないのか。
で、そのまま大渋滞中の高速を使って会社へ。途中で、たぶん麻酔が切れたときに必要になると思われる鎮痛剤を購入。
会社では、まあ、いろんな意見が出まして。いわく、今日は乳製品を食べちゃ駄目とか、鎮痛剤を飲む前には牛乳を飲まなきゃだけとか(矛盾してますが)、あとで顔が腫れるから氷で冷やせとか。一番嬉しかったのは、ゲイの同僚がハーブティーを持ってきて、「これを飲めば殺菌作用があるよ」と言ってくれたこと。この細やかな気配りは本当に見習うべきだと思いました。
で、たぶん日本のそれよりはるかに強烈な、麻酔が切れたのは抜歯後4時間以上が経った昼過ぎ。そのあと、確かに鎮痛剤を飲んだものの、心配したほど痛みはなく、顔が腫れることもなく現在に至ります。ただ、歯を抜いた後のクレーターのような穴が物悲しい。…ちゅうか、こんな大穴、一体どうやって今ある歯を移動させて埋めるのか本気で疑問です。
明日さらに2本右側の歯を抜きます。これをやられると、いよいよ噛むことができなくなるので、Snigel断食の危機です。続く。
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