なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2005年06月23日(木) |
つれづれ日記:ばか犬TaroとMRIスキャン |
こんばんは。Snigelです。なんだかトホホなことばかりです。仕事上では、裁判沙汰になりそうなトホホなエラーが見つかるし(私のせいじゃあありません)、花粉症の薬のおかげで一日ぼーっとしてるわ、なんだかここ数日ろくなもんじゃあありません。
そう、花粉症。日本じゃ2-3月の話ですが、アイルランドでは今時期の話です。日本のスギ花粉のようにヒサン(悲惨・飛散どっちでも好きな漢字を当ててくれい)ではないにせよ、つらいです。鼻は詰まるし目はしょぼしょぼするし。GPに行って薬をもらったはいいが、この薬がかなり強い眠気を催すのだ。
だいたい花粉症ってろくなもんじゃあありません。せっかくこんなに天気がいいのに外に出る気がしない。車の中でも無駄とは知りつつみんなが窓を開けて風を切りながら走っているのを横目に、こっちは窓を完全に閉めエアコンをつけて走っている。本当に短いアイルランドの夏を楽しめないというのは悲しいです。
そんで(今日は、雑談ふうにとりとめもなく話が続いていきます)短い夏といえば、ここ数日の天気はおおむね良好です。…あ、今日は夕方雨だったけど。で、同僚の数人が土日に太陽にあたっていたというだけで真っ赤になって会社にやってきました。日本人に比べるとこっちの人って本当に肌が弱いというか、太陽光線に耐えられない体をしているというか。見てるとかわいそうですよ。かつ、痛々しい。そりゃ日本人でも日に焼けやすい人はいると思いますが、こっちの人ほどじゃあないと思います。
ほんでですね、この日記の初期の「ばか犬Taroシリーズ」でおなじみの(って、そんな前の日記を読んでくださっている方はいないか)ばか犬Taro、こいつもイギリスに渡ってはや3年、4歳になりました。数週間前もこの家に遊びに行ったのですが、相変わらずばか犬です。
ともあれ、このばか犬Taroが病気になったそうです。突然下半身不随になったらしい。つまり、後ろ足が動かなくなったそうな。で、飼い主は当然地元の獣医に連れて行きます。そんで地元の獣医では原因不明で手におえず、専門医を紹介されたそうな。で、専門医に行くと…
専門医:「こりゃ、MRIを撮らないと原因が分からんね。で、MRIは高いよ」 飼い主:「金に糸目はつけません」
というわけで、MRIスキャンをしたらしい。下衆な話で恐縮ですが、このMRIスキャン、なんと1200ポンド(21万円)もするらしい。
人間のMRIスキャンより高いやん。
私の記憶が正しければ、アイルランドでの人間へのMRIスキャンは500ユーロ(65000円)とかだったはず。そういう意味ではこの1200ポンドっていい加減ぼったくりだと思うのだが。
MRIスキャンにも拘らず、未だに原因は確定していないそうな。で、飼い主の「金に糸目はつけません」という言葉には実はオチがあって、何のことはない、ペット保険に入っているから、2500ポンドまでは何の心配もないんだって。
で、これがまた多段落ちになってまして、このペット保険に抜け目なく入っているご両人、実は、人間の保険には入っていないそうな。イギリスのNHS(公共病院のシステム)はアイルランド並みに信用できないから保険に入っとけと言っておきましたが。
そうそう、ひでかすの同僚が肩の骨を折って、総合病院の救急病棟に飛び込んだそうな。が、救急病棟は込んでおり、なんと7時間待ち。しかも、7時間待った挙げ句に応急処置しかしてもらえず、この同僚、治療を受けるために母国フランスに帰ったそうな。
この国じゃあ、怪我もできないんですか?
資本主義ちゅうのもどうかと思いますね。いい例がアメリカ。例えば「お腹が痛い」なんて病院に行こうものなら、件のMRIスキャンも含めて考え得る限りのすべての検査をされて、医療費は容易に10万円とかを超えるとか。
これにはもちろん、いわゆる「訴訟社会」と言われるアメリカのこと、万が一にも病気の見落としなんかがあったらいけないというのもあるのだろうけど、それよりも何よりも、患者を金づると思っているフチがあるということ。で、金がある人・保険に入っている人と、そうでない人は受ける治療も違ってくるそうな。病院だってそりゃ利益を追求する営利団体なんだからそれは正しいんだろうけど、いやだなあと思います。
…今日の日記は肩肘を張らずに書いたので楽だったわ。こんなのでよければもうちょっと更新頻度が上がるかも。
日記才人の投票ボタンです(ご協力感謝)
|