なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2005年01月18日(火) |
関税に自動車税に車検に...お疲れ車個人輸入記(3) |
今朝は久しぶりに冷え込んでました。車のフロントガラスが凍ってましたから。で、通勤途中で屋根に数センチの雪を乗せた車を数多く見掛けました。どうやら一部の地方では昨晩雪が降ったようで。
前日の日記の続きです。
で、Santryは空港に程近いビジネスパークにある税務署。どうやらここは車の(自動車税以外の)税金を専門にやっている部署らしい。午後2時ちょい前に着いたところ、あいにく午後2時まで昼休み。「さすがお役所仕事」と悪態をついて数分待つと昼休みが終わる。
で、建物の中に入ると、生気が完全になくなった丹波哲郎ふうのオヤジの守衛がおり、そこにあったノートに名前を書き、事務所へ。
へっ?
大きな事務所を想像していた私の前には、机が8こ程度と、受付用の机が4つほど並んだ小さな小さな事務所が現れる。中の署員さんはシャツにジーンズといういでたちの人もいるほどカジュアルで、しかも、スピーカーからはカントリーふうの音楽までかかっており、実にくつろいだ雰囲気。「アイルランドのお役所」と聞くとダブリンのあの悪名高き殺伐とした雰囲気のイミグレーションオフィスを想像する私にとってこの天と地ほどの差は一体どうやって説明してよいやら分からない。
私が中に入ると係のひとりが待ち構えていたようにやってきて私の書類(Form RF 100)を持って自分の机に戻る。待っている間数人のほかの客がやってきたが、あからさまに車関係の仕事を生業としている人ばかり。何も知らずにきょろきょろしているのは私だけ。…うーむ、どうやら、ここにはシロートさんはフツーやってこないらしい。ましてや外国人のシロートさんなどほとんど来た試しがないのではないかと思う。
じゃあ、手続きが煩雑だったかというと、代行業者によって完全に書類はできあがっており、私がしたことは「アイルランドの市場価格に対して」30%の税金を支払っただけ。ちなみに、カードはレーザーカード(デビットカード)しか受けつけないらしく、しかも限度額は1500ユーロと来たもんだから、私はやむなく、レーザーカードと現金を組み合わせて納税する。
で、私が提出した書類(Form RF 100)にハンコとナンバーの番号が書かれて返ってくる。
係:「はい。以上。おつかれ」 私:「あれ?ナンバーは?」 係:「ここじゃ渡さないよ」
へっ?
ご存知の方も多いと思いますが、日本ではナンバーは運輸省じゃなかった国土交通省の陸運事務所にて交付されます。しかも、(軽を除いて)ナンバーを取りつけた後に専門の係が「封印」をしてナンバーが取り外しできないようにされます。ま、ナンバーを取り替えられたりとかされると困るでしょうから、これくらいしてもいいかなという気もしますが。
他方アイルランド。聞けばナンバーの番号はここ税務署にて交付されるものの、ナンバーそのものはどこかのカーディーラーに行けば作ってくれるとのこと。で、それを自分で取り付けると。
いい加減王国アイルランド。車のナンバーもいい加減だった。
というわけで、通り掛かりの日産のカーディーラーに飛び込みで行ってきました。受付で「ああ、それなら二階のパーツセンターに行って」と言われて行ってみると、「あ、日本車のナンバーはうちでは作れない」とのこと。
どういうことかと言うと、日本の車のナンバーは正方形に近い形をしているのに対し、ヨーロッパの車のナンバーは横長です。で、日本から輸入した車の場合、前は横長のナンバーでも対応できますが、ほとんどの車は後ろのナンバーが横長では対応できません。ゆえに、「特注」で、日本のナンバーの形に似た(つまり横長ではない)ナンバーを作ることができるわけです。で、その横長ナンバーがこのディーラーでは作れないとのこと。
で、ナンバー製作の専門会社がParnell Squareの近所の路地裏にあるというので行ってきました。絶対に夜は通りたくないという感じの裏通りに、言われなきゃ気がつかないようなひっそりとしたたたずまい…というかほとんど倉庫の通用門のようなドアの向こうにその専門店はありました。
そこで30分待ちでナンバー作成30ユーロなり。
…これで話が解決したと思うのは甘い。続く。
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