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「飲み会」掲示板での議論により、以下のように決定しました。来たい人は来てください。来たくない人は来なくていいです。誰を連れてきても構いません…という「ゆるい」感じでのんびりやりましょう。 前日の日記の続きです。 で、エージェントに書類一式を送ると、ほどなく請求書が届いた。このエージェントの「取り分」は、日本で発行されたインボイスの車両本体価格の10%だそうな。さらに、なぜだかアイルランド政府は後から出てくる輸入関税のほかに日本で発行されたインボイスに対して21%の消費税(VAT=Varue Added Tax)を取るそうな。さらには港の使用料に60ユーロ…などなど。とどのつまりがおおよそ500ユーロ請求されました。お気づきでしょうが、日本で発行された請求書は安ければ安いほうがトク…ということになります。 で、翌月曜日、つまり1/10に港に車を取りに行くことになる。とは言っても会社は火の車で一日休みを取れるような状況じゃあとてもない。かくして、「昼休み」を長く取るという形で港に行ってきました。 ダブリン港の某所。ヤクかなにかの取引をしていても何ら不思議はない場所で車の引き渡しは行われました。この約束の場所を探すのにも一苦労。なるほど、こりゃ、自分ですべてやろうというのは無理に近いわ。 車とご対面となったのは、「受け渡し所」とかじゃあなくただの路上。ひさびさにご対面となった車は、2ヶ月近くの搬送で汚れまくってます。で、エンジンをかけるのになぜかブースターを使っている。 私:「あれ、バッテリー、上がってるの?」 係:「上がってる」 で、これからが大変。まず、税務署に行って、関税の支払いをすることに。で、関税が支払われるまではナンバーは交付されません。これの意味するところが何か分かります?ナンバーなし、保険なしで、陸送しなければいけないということ! 日本の常識じゃあ考えられません。日本でただの一度でもナンバーのない車を見たことがありますか?新車の場合や、オーナーが変わって新しいナンバーが必要な時は日本では「仮ナンバー」というのを申請します。この仮ナンバーの申請には輸送の計画(どこからどこに行く)などを所轄の警察署だかなんだかに知らせる必要がありけっこう面倒。なのに!アイルランドじゃ、ナンバー無しで車を陸送してもいいとのこと。 この港の係の人に、この点を突っ込んでみました。 係:「まあ、やむを得ない事情だからね。大丈夫だよ」 …出た。アイルランド人の言う何の説得力もない「大丈夫」。幸い、私はどの車を運転していても事故の時は保険がおりるという特約に入っているので保険では大丈夫でしたが。ともあれ、陸送中におまわりさんに見つかったら、やましいことはないにせよ面倒なことになることは避けられないような気がする。 かくして私はナンバーなし・汚れ放題という状態で車を陸送いたしました。で、うちに着いて前庭に車を停めてエンジンを切る。バッテリー上がりの時は、1時間とか車を走らせて充電をするのが基本。とはいえ、ナンバーのない車を1時間も走らせる勇気は私にはなかった。しかも、バッテリーブースターを持っているから、最悪の場合ブースターでつないでエンジンをかければいいと思った次第。 で、港までタクシーでとんぼ返りして、古いカローラで、Santryにある税務署へ。書類はできているのでその書類を持って関税を払えばいいわけ。 ここで関税について説明。 アイルランドでの輸入関税は「アイルランドでの市場価格に対して」以下の要領でかけられます。 1400ccまで アイルランドでの市場価格に対して22.5% 1401cc - 1900cc アイルランドでの市場価格に対して25% 1900cc以上 アイルランドでの市場価格に対して30% この関税、実は数年前に大幅に引き上げられました。というのも、いわば「ニッチ商法」で大きくなった日本からの中古車の輸入業。アイルランド政府がこの商売が儲かっていることに気がついて大幅な関税の値上げを実施したのです。これにより、日本からの中古車輸入業は一気に下火になりました。実際のところ、関税まで考えると、アイルランドで買っても日本から輸入してもほとんど値段が変わらないのです。…そうなると、わざわざ苦労してまで日本から中古車を輸入しようという輩はいなくなるわけで。ちなみに、この関税の額は、このサイトにて計算できます。この辺の詳しいことは、ここからリンクをたどれます。 参考までに書いておくと、日本でその車を自分名義で持っていて、かつ、3年ほどアイルランドで乗る予定があるならこの関税は免除されるそうです。ただし、詳しいことは調べてませんので真偽のほどは分かりかねます。 (続く) 日記才人の投票ボタンです(ご協力感謝) |