なべて世はこともなし
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2004年10月03日(日) やっぱり使えない?LUASの2号線完成

ふと思い立って台所の掃除を始めたのが午前11時。嫌になったのが午後6時。…7時間も台所の掃除してました。しかも「終わった」のではなく「嫌になった」というのがミソ。終わってないのです。


そうそう、水曜日にLUAS(路面電車)のRed Lineが開通いたしました。ダブリン西部のTallaght(タラ)までかっとびで45分


…全然速くないやん。


ちなみに市内からTallaghtまで54Aや77などいろんなバスが走ってますが、日中の所要時間は45分程度です。…そう、変わりゃしない。まあ、所要時間が一定していて信頼できるというのはあるかも知れませんが。


ただ、この所要45分というのも実はマユツバものでして、なんでもこの所要45分は守れそうもないとか。なぜなら、アホな車の運転手が軌道内で停車するなど、ダブリンの住人が路面電車というシステムに慣れていないからだとか。路面電車の運転手は「安全第一」でそういう時も定時運行よりも安全が優先されるように教育されているとか(ま、当たり前とも言えますが)。


実は今度開通したRed Line。専用軌道の続くGreen Lineと違い、道路と35ヵ所(もしかしたら若干多いか少ないかするかも)平面交差してます。特にConnolly StationからRed Cowまで(つまり全行程の半分以上)はあちこちで道路と平面交差してます。となると、アホなダブリンの住人が軌道内に停車しているような状況もかなりあり得るわけです。


ちなみに私の通勤路でも2度このRed Lineと平面交差します。
(ケータイのカメラにて撮影)


で、この話をチェコの友人にしたら面白いことを教えてくれました。


チェコでは専用軌道内での自動車との接触事故は理由のいかんに関わらず車の過失になるという法律があるそうな。「軌道内に車がいるのが悪い」という非常に単純明快な規則です。で、チェコの路面電車のこの法規を悪用するとかしないとか。すなわち…


軌道内に停車している車がいたらわざと衝突する


という路面電車版当たり屋。


なんでこんなことをするかというと、事故が起こると、その運転手の勤務はそこで終了になるそうな。そう、楽ができるわけです。で、車の運転手のほうも路面電車の運転手が事故を起こそうと虎視耽々と狙っているのを知っているものだから軌道内に不用意に入ったりしないそうです。この方法が正しいかどうかはにわかには断じかねますが。


話はダブリンに戻ります。この「ダブリンの交通の救世主」がようやく二線完成して(ちなみに計画中の新路線はありますが工事中の路線はもうありません)思うのですが、このやり方はアホです。というのもLUASとバスの関係。私はLUASの完成でダブリンバスの路線が再編されるものだと思っていました。つまり途中までバスに乗り、中継駅からLUASに乗るという感じで、うまくLUASとバスが相互補完関係にあるような路線に変更されると思っていたのです。


蓋を開けてみると、「相互補完関係」どころか、LUASとダブリンバスの路線は再編されることなく完全に敵対関係。一番アホだとおもうのは、HeustonからConnolly駅までの間。この区間、LUASも区間便を出すほどの需要があるのですが、この区間を10から15分おきに走っていた90番のバス、LUASの路線と完全に重なっている(100メートルも離れていない)のに、90番のバスはLUAS完成後も廃止されることなくそのままだそうです。LUASが完成した今日、誰がどう考えても利用客はいないと思うのですが。もうちょっと考えた方がいいと思うなあ。

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