なべて世はこともなし
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2004年08月23日(月) Tesco、嫌いです(その2)

前回の日記でアイルランドのスーパーのおおよそについて書きましたが、今日からが本題。Tescoがいかにどうしようもないスーパーかについて、熱く語らせてもらいます。よろしければおつきあいくださいませ。


最近、一部のTescoが24時間営業を始めました。…と言っても正確には日本のコンビニのように24時間365日開いているわけではありません。土曜日の夜と日曜日の夜は確か午後10時あたりで閉まります。ただし、平日は終夜営業。夜中の3時に、ショッピングカートを引いた親子連れの姿…そんなのを想像するのはほとんど真夏の夜の怪談の世界です。近い将来夜中の3時に潜入してやろうと思っているのですが、「夜は眠い」という当たり前の真理の前に挫折しています。


ともあれ、午後7時まで働かなくてはならないことも多い私にとって、Tescoの終夜営業は便利です。会社の帰りにまだスーパーが開いている。まさにセブンイレブンよろしく「開いてて良かったわ」の世界。ゆえに、Superquiinから浮気して、Tescoに行きはじめたのが間違いの始まり。


話は去年の秋頃にさかのぼります。うちの近所のTesco。今でこそ平日終夜営業してますが、去年の秋頃、終夜営業をしているTescoは限られていて、会社の帰り道にちょっと遠回りして立ち寄れるClearwaterというところにあったTescoに数回行きました。で、以下に述べる事件で完全にキレました。


件のClearwaterのTesco。ありていに言えば、あまりガラのよくない地域に立地してます。客層も、客なんだか、単に光の集まるところにやってきたガなんだかよくわからないジャージ軍団も多数います。ゆえに入口には警備員が数名立ってます(それにしては所在なげに立っている印象は拭えませんが)。


基本的に、あまり多くを買う予定のなかった私は、ショッピングカートではなく、カゴで買い物をしてレジへ。前には若くしてお歳暮のハムのような曲線美を称えたジャージ姿の女性。


で、この地元民とおもわれるジャージ姿の女性、どうやらレジのこれまたお歳暮系ハム姉さんと知り合いらしく、あーだこーだくっちゃべっている。


別にくっちゃべっているのはいいですが(良くないとおもった方はあまりアイルランドに染まっていない方とお見受けしますがどうでしょう)、誰がどう見ても、商品をスキャンしている振りをして実はスキャンしていないんですけど…。で、10点以上のお買い上げ(推定15ユーロ以上)で、


レジ係:「3.12ユーロです」


…んなわけねーだろ!


どうやら店員も共犯といえる万引きがこの店では当たり前に行われているようです。言うまでもないことですが、こういう不正行為は利益の圧縮につながります(ギョーカイ用語で「品減り」と言うようですが)。で、この利益の圧縮は、当然のようにまともな値段を払っている私たちに跳ね返ってくるわけです。


で、「特別な」値引きを受けたハムの次は私の番。当然といえば当然、すべての商品はスキャンされまして、しめて14点で32ユーロなり。ちゃんと払って出てきました。


で、おおよそ25分かけて帰宅。


うちに帰ってきて、買い物袋を見てどうもおかしいと思いはじめた私。レシートをチェックしてみて唖然。


今まで買ったこともないようなチキンウィング(半額じゃなきゃ、見向きもしない)



ポップ:半額!ひとつ1.68ユーロ。
レシート:3.19ユーロ(二つ買ったので3ユーロ余計に払った計算)



で、チキン。



ポップ:二つで5ユーロ。
レシート:3.42ユーロ。(これまた二つ買ったので、1.84ユーロ余計に払った計算)



ヨーグルト(残念ながら証拠写真はありませんが)
ポップ:特価1.69ユーロ
レシート:2.49ユーロ(80セント余計に払った計算)




つまり、本来払うべき値段は25.26ユーロで、それに対し7.24ユーロ余計にこいつらは請求して涼しい顔をしている訳です。おおよそ3割増…なんですよね、別の言い方をすると。


ちなみに、数年前にアイルランドの日刊紙、Irish Independent上で、Tescoたたきが行われました。こんな感じで余計にお客に支払わせていたのがバレて、紙面上でこれでもかというくらい叩かれたわけ。で、その直後は、さすがのくされTescoをして殊勝にも


「万が一、高い値段を請求した場合には、その商品は無料で差し上げます」


なんて掲示をしていたけど、喉元過ぎれば何とやら、はたまた人の噂も75日、この騒動が落ち着くやいなや、目立たぬようにちゃっかりとこの掲示は店から撤去され、で、懲りもせずにこういう不当な値段を涼しい顔して請求してきたわけ。


とにもかくにも、さすがに7ユーロの超過請求、あるいは3割増の不当請求には黙っていられない。Tescoに電話します。


日本だったら、強い口調でヘビークレームにしたら、たぶん店の幹部あたりがすっ飛んできますよね。実際、私も某店に勤めていた頃、客先訪問を何度かしたことがあります。言うまでもなく私はくされTescoの店員が私の家まですっ飛んでくる姿なんて想像してませんよ。ともあれ、電話して、担当者の名前を取って、後日店に行って返金してもらおうと思った次第。ところが…


電話、出やしない。


やむなく、疲れ果てた体に鞭打って、25分の道のりを再びTescoに戻る。


で、ようやくたどり着いたTescoのカスタマーサービス。


ここにいたのは、こういうことを言うのはよくないとは思うが、いかにも頭の悪そうなお姉さん。いかにも面倒くさそうな口調で


店員:「なんか用?」


用があるからここに来たに決まってるだろうが、ボケッ


と言いたくなるのを必死にこらえて事情を説明。すると、マイクを使って、別の店員を呼び出す。で、別の店員が売場までのそのそと歩き(店員時代の私なら走るが)、値段が間違っていることが確認される。


店員:「で、どうしてほしいわけ」


…ここまで来ると、私ももうキレるを通り越して心の底から呆れ果てる。こっちもぶっきらぼうに


私:「返金」


で、結局これらの商品を返品してその分返金をするということになった。信じられないことには、このうちへの往復での小1時間のうちにとけてしまった冷凍食品を当たり前の顔をして売場に戻してましたが。


ご存知かとは思いますが、冷凍食品、一度とけたものを再冷凍するのは御法度です。食中毒の原因になります。これまた私が別の店で店員だった頃、店頭のアイスクリームの冷凍庫が故障して20分ほど冷凍庫の電源が切れるというちょっとした事故に見舞われたことがあります。で、これらのアイスクリーム、とけはじめていただけなのですが、すべて廃棄処分となりました。


私の言いたいことは、もうお分かりと思いますが、一度とけた冷凍食品を売場に戻すなど論外なのです。客の目に見えるところで商品をこういうふうに扱う店、客の目の届かないところでは一体どういう商品の扱いをしているのか想像もつきません。あまりのひどさに呆れ返った私は思わず上で紹介した証拠写真を撮って帰ってきたわけです。


これを読んで、あなたはまだくされTescoで買い物をしたいですか?


ちなみにこの話には後日談がありまして、この一連の出来事、私は正式なクレームとして去年の10月にTescoの本部に送りました。それからかれこれ1年近くが経とうとしていますが、未だに返事は受け取ってません。そう、Tescoは客のクレームにもまともに対応できない会社です。Tescoはくされエアフランスと並びクレームの手紙を完全に無視した数少ない会社の一つです。


敢えて言わせて下さい。


ざけんな。Tesco。月夜ばかりじゃないからな。

で、くされTescoの話はまだ次回に続きます。ともあれ、それでもTescoで買い物をされるという方レシートの確認はお忘れなく。

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