なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2004年08月21日(土) |
Tesco、嫌いです(その1) |
アイルランドのスーパーマーケット。三強は、TescoとDunnes StoreとSuperquiin。それから、以下、Roches StoreだのSupervalueだのが続きます。さらには、ここ数年、LidlだのAldiが台頭してきてます。
…名前だけじゃ分からないでしょうから、もう少し説明します。ネットサーフィンをして、各スーパーの市場占有率を調べようと思ったのですが、なかなか見つからなかったので以下、客観的とは言えない私の主観がかなり入った論評です。
Tesco…90年代後半にそれまであったスーパーのチェーンを買収して殴り込みをかけてきたイギリス発祥のスーパーマーケット。多分市場占有率はたぶんDunnes Storeと同じくらい。最近新たに出店してきたものは、ショッピングセンター併設など大規模なものが多い。
Dunnes Store…コマーシャルのキャッチフレーズは"The difference is we are Irish"(私たちは地場スーパーです)というもので、イギリスからモノを大量に買っているTescoとの違いを際立たせようとしている。Tescoの多くが食品に特化されているのに対し、Dunnes Storeの多くは衣料品や家庭用品も扱っている。
Superquiin…イギリスでいえばSainsburys。若干値段は高いが生鮮食品の鮮度の良さや店員の質の良さに定評がある。
Roches Store・Supervalue…私が正しく理解していれば、Roches Storeは衣料品や食料品を扱っているのに対し、Supervalueは食料品に特化されたスーパーながら元は同じ。地方の町や村で圧倒的な市場占有率を誇る。キャッチフレーズは"Shopping as it should be"(買い物は、こうあるべき)。ちなみに私は"Shopping as it shouldn't be"だと思っている。ありていに言えば、ぱっとしないイナカのスーパー。ただし、鳴り物入りで改装されたダブリンはHenry Streetのoches Storeは例外的。
Lidl・Aldi…急速にシェアを延ばしているドイツ系のスーパー。限られた売場面積でかつ簡素化されたサービスながら、価格ではどこにも引けを取らない。ちなみに、この二つの店、ライバルどうしなのだが、創業者は兄弟の関係だとかいう噂を聞きましたが本当なのでしょうか。
…という感じです。私は一昔前まで、一番近所にあるという理由でTescoを利用してましたが、最近は車で自由に行動できるようになり、安いものが必要なときはLidlに、生鮮食品が必要なときはSuperquiinと使い分けてます。特に、アイルランドに住みはじめたときに比べ金銭的に若干の余裕があるのでSuperquiinで少し余計に払っても良いものを買い、良いサービスを受けたいというのが私の本音。でも、たまにはお金をセーブするためにLidlに行くという。
Superquiinに行ったことがないというアイルランドに在住の皆様。騙されたと思ってSuperquiinに行ってみてください。まず入口にあるベーカリーのいい匂いに誘われて、Tescoではお目にかかれない新鮮な野菜を見、Supervalueには真似のできないチーズなどの品揃えに目を見張り、殺伐としたLidlなどでは見られないレジ係の親切な対応を受け、気持ちよく買い物できます。
他方安いものを求めてたまに行くLidl。ここの生鮮食品の鮮度の悪さは特筆ものです。店で陳列している段階で2割くらいの野菜はすでにしなびているか下手すると腐っているし、売場面積もイナカのスーパー並みだから品揃えも当然悪い。ゆえに、Lidlに行くだけではほしいものが揃わず、他のスーパーにはしごをしなければならないことも多い。二度手間。
なのにこのスーパーの人気が急上昇しているのはとにもかくにも値段。作業効率を上げるために、ダンボール箱のまま商品を陳列できる工夫をしているし、棚が乱れていても、商品が欠品(品切れ)していても気にしない。店員は人件費が安い(と思われる)中国人がほとんど。レジ係を見ると全員中国人ということもしばしば。一部アイルランド人には「Lidlは中国のスーパーである」と思い込んでいる人もいる。
その証拠に、私がLidlに買い物に行くたびに笑えない体験をする。私が買い物に行くのはそのほとんどが会社帰り。で、しがないリーマンの私はいつもスーツを着て買い物に行くわけですが、良く聞かれるんですよ。
客:「あなた、この店のマネージャー?」
…どこの国で、店のマネージャーがショッピングカートを持って店を徘徊してるんだ?
仮にスーツを着てなくても状況は同じ。
客:「ちょっとこれいくら?」
ちなみに一度キレた私はねちっこく
"Ah, can I tell you something? Not all Chinese people in this store are not working here. Moreover, I'm not Chinese.”
お言葉ですが、この店にいるすべての中国人が従業員と思ったら大間違いだよ。ちなみに、私は中国人じゃないけんね)
と言ってしまったこともあります。ちなみに同じ目に遭ったひでかすはゆっくりと、しかりいやみったらしい声で
"I don't know." (知るか!)
と言ったそうです。店員も店員で
"(&k*6%^l%^"
と中国語で話しかけてきます。どうも「30.21ユーロです」というのを中国語で言ったらしいです。こっちが"I beg your pardon?"(ちなみにこの表現、アイルランド人は使いません)というと慌てて英語で返してきますが。
…話の前提だけですでに長くなりました。本題は次回にて。
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