なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2004年06月26日(土) |
自由の国の大統領の来愛のアイロニー |
アイルランドの現在の話題は自由の国からやってきたジョージ・W・ブッシュ大統領。このアメリカはテキサス州のオッサンが、アイルランドにやって来た。で、わずか16時間の駆け足滞在で、次の目的地トルコに向かった。
今回の自由の国の大統領のアイルランド訪問。そりゃあもう、悲しいくらい、だーれも歓迎していない。歓迎どころか、平和的な抗議行動がここダブリンを始めアイルランドの各地で行われたらしい。なんでもダブリンのデモには一万人が参加し、シャノン(大統領がいたとこね)では600人がデモをし、逮捕者も出たらしい。
このニュースで面白かった…とかいうと不謹慎だけど、興味があったのは、大統領の車。ガラスは60ミリの厚さで、ボディも超頑丈とほとんど装甲車状態。で、9000人だかの警官が駆り出されるとのこと。「テロとの戦い」を標榜するその人は、実はテロを極度に恐れているというアイロニーがあるわけで。
で、もっとこのアイロニーから話を膨らませると、この自由の国の大統領さん、RTE(アイルランド版NHK)のキャスターにちょっと癪に障る質問をされて、「あんなキャスターはクビにしろ」といったとか言わないとか。これまたすごいアイロニーです。これ、日本でもニュースになってました。以下、 産経新聞のサイトから転載。(出典)
米大統領 VS アイルランド記者 「大統領、世界は一層危険になっています。気づいておられるのか分かりませんが」。ブッシュ米大統領がアイルランド訪問前の24日にホワイトハウスで行った同国の女性記者との単独会見で、大統領は厳しい質問にたじたじとなった。
会見の様子は25日、米テレビでも一部が一斉に放映された。
冒頭から記者は「政治家はともかく、アイルランド国民の大半はイラク(戦争)に怒っていて歓迎しませんよ」と挑発。「毎日テロリストが爆弾を爆発させています。今や日常茶飯事です。2年前はそんなことはなかった」とイラク戦争を批判した。
さらに記者は「国際テロ組織アルカーイダからイラクに関心をそらした」「テロとの戦いは神の手に導かれていると思うか」と大統領の手腕や資質を疑うような質問を続け、大統領は11分間のインタビューで「答えを遮らないでくれ」を9回も連発、閉口した様子だった。(共同)
ちなみに、この自由の国の大統領さん、この記者への答えは「テロとの戦いに世界は勝利している」とか今まで何千回も聞いたお念仏を繰り返すはぐらかした答えばかり。ゆえにこの記者が、まともな答えを聞き出そうというのが真相だと思うのですが。例の華氏911がヒットしそうな気配があり、この自由の国の大統領さん、再選はどうなりますやら。個人的にはアメリカの大統領はホワイトハウスで情事にふけっていてくれたほうがよっぽど世界は平和だと思うのですがねえ。
私がちょっと気に入らないと思ったのは、今回の自由の国の大統領の訪問がほぼ全額アイルランド政府のお財布から支払われるということ。つまり、大統領が今朝食べたであろうアイリッシュブレックファーストのソーセージは私の税金から出されるというわけで。一納税者としてはあまりいい気分ではありません。…すいません。今日の日記はちょっと政治的な意見が出過ぎてますね。いつも気をつけて中立にしているつもりなのですが、どうもこの自由の国の大統領だけは…。
そういう俗世間の動きとは全く別に、私は今日もせこせこと土曜出勤をしてたりするわけですが、今日、初めてTescoのガソリンスタンドに行ってきました。Finglasにあるこのガソリンスタンド、数ヶ月前にイギリス大手のスーパーマーケットTescoが「相場よりリッター当たり5セント安い!」と殴り込みをかけてきまして。数ヶ月前にTescoでぶちキレて以来、くされTescoには近寄っていなかったのですが、けっこうな地元の話題になっているということもあって、興味本位で行ってきました。
混んでます。
リッター93.9セントは、確かに相場より5セントほど安いです。だけど私が知る限り95.9セントのところもあるのでリッター2円の違い。満タンにして1ユーロになるかならないかの違いですが、そのために行列を作るのはあほらしい気がします。でも、まあ、話のネタにと行列に参加。
結局10分ほど待って私の番が来た。ちなみに、待っている間エンジンを切っていたのは私だけ。まあ、日本でも踏切待ちのときにエンジンを切る人なんてほとんどいないけど。ただ、たかだか1ユーロを節約するために、10分間エンジンかけっぱなしというのはこれまた十分アイロニーな気がしますが。
で、ガソリンを入れて、お金を払いに行く。35ユーロなり。以前は、28ユーロ程度だったから、感覚的には7ユーロほど値上がりしたことになる。で、クレジットカードを使いサインすると、おばさんの従業員は、
「わあっ、キレイ!よくこんなサインが書けるわね!」
と店じゅうに聞こえる大声で私のサインを誉める。
…あのー、私のサイン、ローマ字のつもりなんですが…本人は。アジア人がみんな漢字でサインすると思ったら大間違いですよ。…といえずに
「そうでしょう」
とほくそえんできた自分に自己嫌悪に陥ったことは、ここだけの話。
<追記>
書き落としていた、こんなアイロニー二つ。
朝、出勤途中、いつも同じ曲ばかり流しているけど私が好きなQ102というラジオ曲が、今まで流したことがないと思われる曲を流していた。それは
ジョンレノン・イマジン
言葉にはしてないけど自由の国の大統領への強烈なアイロニーと受け取ったのは私だけか。
さらに、もう一つのアイロニー。この日のアイルランドの天気は、雨+強風。ひどい天気。でも自由の国の大統領が去る頃、空はからりと晴れ上がった。自由の国の大統領は神にまで見放されたか...と言いきってしまうのは、アイロニーが過ぎるでしょうか。
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