なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2003年01月16日(木) |
昇給?それとも実質減給?恐怖のインフレ王国アイルランド |
本日、会社内は蜂の巣をつついたような大騒ぎでした。…と言っても火事でも事故でもなんでもなかったのですが。
問題は、総マネージャーから来た一通の手紙。私を含めたヒラ社員全員にいっせいに配られた。
Snigel様
ここに、あなたの年収がXユーロに昇給することを通知します。これは5.16%の昇給です。この昇給はあなた個人の昨年の働きぶりを反映しています。
会社を代表し、ここに私はあなたの今日までの働きに感謝し、2003年もXX社とともに成長してゆくことを期待しています。
マネージャー
そうなのよ。「昇給の通知」がいっせいに配られたのだ。で、「個人の給与は他の社員に暴露してはならない」というのが契約書の中に明記されてますがそんなことはどこ吹く風。みんな口には出さないものの社内メールであーだこーだとやり取りを始めました。
もう、そのほとんどすべては失望・絶望・文句のオンパレード。
例の9・11のあと、グループの親会社は減収減益で去年は株価が思いっきり下がった…とかいう状況の中、私は昇給があったこと自体に感謝しているのだが…
「なんでこれくらいしか昇給しないのよ!」 「俺は去年頑張って仕事をしたのにこれは何だ!」
…という強烈な文句の前に私は自分の意見を誰にも言うことができず。ましてや、「おまえらジョークメールばっかり送り、ネットサーフィンばかりやってんじゃねえか」とは自分もそうなのでとても言えず。
まあ彼(女)の言っていることもある意味理にかなっているのです。アイルランドの公式のインフレ率は3%以下ですが、私たちが日ごろの生活から感じるインフレ率はとても3%なんかじゃありません。
例えばバスの運賃。うちから町まで2001年末で1.08ユーロ(アイリッシュプントより換算)これが現在1.2ユーロ。10%の値上げ。缶コーラ。同じく2001年末でたいがいの店では70セント(同じくアイリッシュプントより換算) これが今では80セント。12.5%の値上げ。Snigel家の家賃。11%の値上げ。
こうやって列挙すると、アイルランド政府は何をもって3%のインフレなどとほざいているのだ?くされTesco(スーパーマーケット)も「Forever Cutting Price」とかかっこいいことを言いながら実はすべての商品の値段をじりじり値上げしているし。
ともあれ、消費者の実感としてのアイルランドのインフレ率は10%前後と言っていいと思う。それでいて5%の昇給では実際は減給であると言っても間違いはない。
しかも、みんながみんな横並びで5%したわけではなく、実は5%は最大の昇給幅で、多くのヒラ社員は3%の昇給だったという事実も判明。
うーん。みんなが怒るのもわかるような…。
で、5%昇給したからといって私の生活が楽になるとは思えない。月々の給料に換算するとそりゃあもうスズメの涙以外の何者でもありません。よくは知りませんが、聞いたところでは日本で同じことを同じようにしている人の給料は私のもらっている給料の軽く1.5倍はあるそうな。
ん?
ここまで書いてふっと思いついた。
日本の消費者金融は私に金を貸してくれるのだろうか?
…というわけでとある消費者金融会社(お姉ちゃんが一心不乱に踊るだけのコマーシャルを数年続けているあそこ)のホムペに行って私の情報を入力してみた。…と言っても住所も名前も聞かれなかった。ただ、職種や年収などの簡単な質問が5-6個あっただけ。
結果。
50万円まで貸します。
あれ、私の予定では、「あなたにはお金を貸せません」という審査結果が出て
カナーリ(´・ω・`)ショボーン。
と言う予定だったのに。
というわけで、気になった私は、別の消費者金融のホムペに行ってみた。
結果。
…これは、誰が入力してもこういう結果が出るようになっているに違いない!という結論に達した。
そういえば去年、アイルランドの銀行から「100万貸します」とか言ってきたことがあったなあ。今でも給料が手元に残らず毎月銀行口座が赤字になる生活だからとても返済のメドが立たないので借りませんでしたが(それ以外にも理由はあるのでお暇な方はこちらをお読みください)。
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