なべて世はこともなし
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2002年11月06日(水) 日本旅行記<1> 原監督のおかげで...

今回の日本への帰省…ひたすらに時間不足でした。たった2週間の休みのうちにドイツに行き、Q州に行き、さらには東京でも数日過ごす…というわけでオフ会以外では家族以外の誰とも会ってません。会っている時間がなかったというのが正直なところですが、一部の友人から「なんで連絡をくれなかったのか」と非難されています。ま、これは非難する方が正しいわな。その節はまことに申し訳ありません。


東京に数日間いた最大の目的はクリスマスショッピング。毎年師走も押し迫った頃、上野のアメ横なみ…とまでは言いませんが、混み合ったダブリンの町中でつまらない買い物をするのにとことん懲りた私は今年は日本でクリスマスショッピングをすることに。


上野のアメ横や御徒町の多慶屋(←このへんがSnigelのお気に入り)、さらに池袋の東急ハンズ、サンシャインシティのショッピングモール…とあちこちまわり、なんとなくいろんなものを買った。が、どうしても本命のMausiあてのクリスマスプレゼントが見つからない。


で、日本にいるのもあと2日。翌日が買い物の最後のチャンス…という日になって思わぬニュースが飛び込んできた。


「祝!ジャイアンツ日本シリーズ制覇」


ご存知の通り、私は野球を含むスポーツ全般にまったく興味がありません。ジャイアンツが勝とうが負けようが私にはいっさい関係ありません。…何て思っていたもののふとひとつの考えが頭に浮かんだのです。


ん?三越に行けば優勝セールをやっているのでは?


というわけで木曜日の昼前、地下鉄に乗って日本橋の三越へ。「なんで半蔵門線はこんなに深いところにあるんだ。なんで銀座線の駅からこんなに遠いんだ」などと十年一日のごとき文句をぶつぶつたれつつ、文字どおり駅の直上(横かな?)にある日本橋三越本店へ。


こういうことはきっと催事場でやっているに違いないと思い、おばさんに紛れ男性はたったひとり状態でエレベーターに乗り込み七階だかの催事場へ。そりゃそうだ。平日の朝にデパートに行ける人というのはやはり圧倒的に主婦層が多そうな気がする。


で、7階に着いたもののゴルフフェアだのよくわからんことしかやってない。確かに「ジャイアンツ日本一記念セール」とは書いているけど。でも、あれがない。あれが。


おかしいなあと思いつつエスカレーターをたどって1階へ。ここで謎は氷解した。1階はものすごい熱気。で、おばさま方による「福袋」の大争奪戦が繰り広げられている。じっと見ていると1万円とかする福袋が飛ぶように売れてゆく。


おーい、これのどこが不景気なんだい?


レジを見ていると一万円札やクレジットカードが飛び交っている。私は別におばさま方と福袋争奪戦を繰り広げるつもりは毛頭なかったので同じ福袋コーナーでも人が少し少ないところへ行くと、


「アクセサリー福袋ン円」


なんだか知らんが、ちょっとおしゃれな紙袋にこじんまりと何かが入っている。どうせ私には価値は分からないんだし、天下の三越、福袋にもきっと店の信用をかけているはず。つまり、ン円分以上のものは必ず入っているだろう…とにらんでそれを買う。


買った後に気がついたのだが、福袋に群がるおばさま方、なんだか知らんがみんな福袋を開けている。済みの方から覗くのはかわいい方で、袋を破って中を確認しているすごい人までいる。…何のための福袋なんだか。


で、さっそく家に帰って中を見てみると、なるほど、これはン円には見えない中身。もっともアクセサリーの価値など分からない私なので家人に見てもらうが、とてもン円には見えないとのこと。


…こうして私のクリスマスショッピングは11月を待たずして終了。今年はあのくそ混んだダブリンの街でショッピングバックをもって右往左往しなくていいかと思うと、それだけでシアワセです。おい誰だ、「クリスマスプレゼントを福袋で済ますな!」とか正論を言っているやつは!いいんです。余計なことを言わなければ。ドイツに福袋なんかないわけだしさ。


ともあれ、原監督が、テレビの視聴率などを一切考えず4連勝してくれたおかげで私は日本を離れる前日…ぎりぎりのタイミングで優勝セールに参加できました。原監督…ありがとう。でも私はジャイアンツのファンではありません。



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